今日の心がけ~職員のスピーチ~
読書の秋
2019.07.09
「○○の秋」という言葉があります。「読書の秋」「芸術の秋」といわれるのは、
集中して物事に取り組むのに、秋は良い季節だということでしょう。
また、穀物や果実が収穫されるこの時期は、「食欲の秋」「実りの秋」とも表現されます。
「スポーツの秋」といわれるように、各地では運動会が開催されます。
江戸時代の碩儒として知られる佐藤一斎が記した『言志四録』には、
修養の糧や教育の心得が書かれており、読書に関する一節もあります。
「読書は宜しく澄心端坐して寛く意思を著(つ)くべし。
乃ち得ること有と為す。五行並び下るとは、何ぞ其の心の忙なるや」
読書する際は、心を安静にし、正しく座り、ゆったりとした心持ちでするのがよい。
そうすれば、得るところがあるだろう。世間には、5行を1度に読み下す人もいるが、
なんて気忙しいことなのか、という意味です。
現代はおそらく、江戸時代よりはるかに気忙しく、ゆとりがない時代でしょう。
秋の夜長は、ゆったりとした心で読書を楽しみたいものです。
今日の心がけ◆穏やかな心で読書に親しみましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
読書するのに速読術という方法を聞いた事があります。
これは本1冊を通常の3分の1の時間で読み終え、習得するには、視野を広げ、
読む目を作るための訓練と、速読の脳を作るための訓練が必要だということです。
また一部の人ですが、写真でシャッターを切った時のように
画像をそのまま記憶できる人がいるそうです。
とても羨ましいと思いますが、現代は情報が溢れているため、
脳に取り込むために人間も進化してきているのかも知れません。
今は毎日時間に追われる生活になってしまいがちですが、たまには江戸時代のように
ゆったりと時間をとり余裕のある日を過ごし、心の栄養補給をしたいなと思いました。
教務係 田口