今日の心がけ~職員のスピーチ~

温かな声で

2019.01.15

介護スタッフのA子さんは、新しい利用者Yさんと初めて顔を合わせました。
Y子さんが、介護に抵抗する傾向があることは事前に聞いていました。
A子さんは、「おはようございます」と笑顔で挨拶し、「私が支えますから、安心してくださいね」と声をかけました。
そして、Yさんが、受け入れてくれたのを確認してから、ゆっくりと車椅子へ誘導しました。

同じ行動でも、どのような言葉を添えるかは大切です。
「○○しましょうか」「大丈夫ですよ」「すぐに行きます」といった言葉には、相手の心を温めたり、援助を受け入れやすくするなど、
信頼関係をつくる働きがあるものです。

そんなA子さんも、仕事を始めたばかりの頃はついイライラして、
「ダメじゃないですか」「きちんと座ってください!」と言ってしまうことがありました。
そうすると、かえって抵抗されることを身をもって知ったのです。
今では笑顔で明るい声をかけているA子さん。
時々きつい言葉が出そうになった時は、一拍置いて、深呼吸をしてからお世話にあたるようにしています。

今日の心がけ◆声かけで信頼関係を結びましょう
「職場の教養」(一般社団法人倫理研究所より)

3年前に亡くなった伯母は、晩年、高齢者施設に2年ほどお世話になっていました。
長いこと一人暮らしで、体調を崩して自宅での生活が難しくなり、入院していた病院の紹介で施設に入ることになりましたが、
本人は、そのようなことは想定外で、父が上手く誘導しての入所で、相当な不満や諦めがあったようです。

地元言葉で“じょっぱり(頑固者)”の“きかない(気が強い)”性格であったので、少々心配していました。
案の定、厄介なお婆さんと思われ、邪険に扱われている所を見かけました。
施設にクレームを言うと、意地悪されそうで、本当に気の毒でした。

介護施設での虐待のニュースは最近よく耳にします。
自分もいつかはそういう施設にお世話になることを考えると不安です。

「施設症」という言葉があるそうです。
介護施設などの特殊な環境に慣れ、本来、人である入所者を物のように扱うようになり、
これがエスカレートすると虐待へ向かうそうです。
健常者の常識や都合で考えるのではなく、弱者の物の考え方に寄り添い、
声掛けをし、受け止め、傾聴することが必要かと思います。

私たちの職場で言えば、対象は学生です。学生が気づけないこと、間違ったことに対し、どのような声を掛けて正すことができるか、
慎重に言葉を選んでサポートしていかなければならないことを強く感じます。

事務局 係長(進路支援担当) 中村 周

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