今日の心がけ~職員のスピーチ~

社長のトイレ掃除

2018.09.25

「慮る」という言葉があります。日常会話ではあまり使われなくなった言葉です。
その意味は、辞書によれば「よくよく考える。考えはかる。思いめぐらす」とあり、使用例には「相手の立場を慮る」とあります。
ある会社の社長は、社員が出社する前、社内のトイレ掃除を行なっています。
職場の美化につながるだけでなく、労使関係が良くなり、自分の心も磨かれるという話を聞いたことがきっかけでした。
数ヵ月が過ぎた頃、数名の女子社員が、神妙な顔で社長室に入ってきました。
そして「女子トイレの清掃はやめてほしい」と、申し訳なさそうに訴えました。
社長が清掃してくれたトイレだと思うと、どうも利用しにくいというのです。
社長は驚きましたが、このことは自身の行為を振り返る機会となりました。
また、女性の意見や感性をもっと社内に取り入れようと思うきっかけにもなりました。
性差や国籍、年齢などによって、物の受け止め方は違います。
日頃、良かれと思ってしていることを慮って、良い職場づくりの糸口をつかみましょう。

今日の心がけ◆周囲の状況をよく考えましょう
「職場の教養」(一般社団法人倫理研究所より)

社長のトイレ掃除のエピソードは、よくある話になってきているようです。
ただ、ここに登場する社長は、女性社員から「利用しにくい」というソフトな訴えで済みましたが、
今の時代でしたら「気持ち悪い」などと言われることもあるかもしれません。

徒弟制の主従関係というものがあります。
代表的なものは職人の世界ですが、最近、スポーツ界でも何かと話題になっています。
競技団体のコーチや監督、いわゆるお偉方と言われる立場の人と、その指導を受ける選手との間で、
物事の考え方や受け止め方に乖離が生じているようです。

私は、学生の就職支援を担当して5年経ちますが、最初の頃、園長先生といわれるご年輩の方々と接して、世の中の常識とは異なる、
何らかの“しきたり”があるように感じたことがあります。
もともと園や施設の業界に関わったことが無かったため、余計に不思議に感じました。

年長者にとって、当たり前のこととして長く過ごしてきた事柄は、疑問の余地はありません。
ただ、世の中は変わります。変わらなければならないものかと思います。
人の行為や言動で問題が提起された時、立場の強い人は「良かれと思ってやったことだ。こんなこと問題にするなんて過剰に反応し過ぎだ」と言います。
対して、弱者は「受け手の気持ちを尊重してほしい」と言うでしょう。

何が正しいかは一概には言えませんが、自分も確実に年長者の方へ近付いて行っています。
自分が良かれと思うのではなく、相手に良かれと気付いてもらえるように、“慮って”仕事と向き合いたいと思います。

事務局 係長(進路支援担当) 中村 周

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