今日の心がけ~職員のスピーチ~

心に空所を持つ

2024.01.12

ある秋に、E氏は妻の趣味のガーデニングを手伝いました。
庭のプランターの草花が萎れてきたため、今年もチューリップの球根を植えることにしました。
妻の指示に従い進めた作業は、思っていた以上の労力でした。

春に花を咲かせるため、古い土をふるいにかける土づくり、草花に合わせて栄養分を配合する肥料づくり、球根の選別、咲いた時の彩りを考えて球根を配置する植え付けの後、水やりの作業を繰り返し行いました。

そして、芽を出すまでには、ひと冬越す必要があることを知りました。
いつも花を見るだけのE氏でしたが、花を咲かせることの大変さを実感したのです。

手伝いながら、人づくりにも通じていると感じたE氏。
日頃、部下に対して、高度な業務を要求し、できていないと責めていたのでした。
今自分がやるべきことは、段階を踏んで人を育てていくことであると気づいたのです。

心に空所を持つことは大切です。
仕事を離れた環境での行為は、自分の生活を客観的に見る場となり、そこには課題解決のヒントがあるかもしれません。

 
  今日の心がけ◆自分の働きを客観的に見詰めましょう
  (『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)


海岸からの水平線や広い空の下の大きな山々の景色は、海の中、山の中の景色とは違います。
海の中や山の中で見えるものは、そこでしか見えない特別なものかも知れませんが、そこがどこなのか?
中に入ってしまうと正確な位置が分からないとも言えます。

仕事も実際に従事している時は、先のことを考えつつも目の前のやるべきことに集中しがちで業務全体が見えていない時があります。
また、仕事のやり方も良くも悪くもずっと同じ考え、
同じやり方でやっていくことは、とても大切なことだと思いますが、逆の考えでは、海の中や山の中にいるその場所でしか見えない景色のように、そこでしかできない事をやっているのかも知れません。

文中のE氏が奥さまのガーデニングを手伝いながらご自分の仕事への考えややり方に気づくことが出来たように、仕事内容とは全く違う場所で、仕事から離れた関係のない時間を持つことで実は、意外と自分自身を客観視できるのかも知れません。
敢えて、自分を見つめ、このやり方が良かったのか、もっと良い方法が他にあるのでは?と、振り返り反省し計画を立て直すよりも…、何もない時間を作り、仕事から離れた空所に自分を置いてみることで仕事を全体的に客観視できるのかも知れません。

”余裕を持つ”ということは、何より大切だと思います。
時間に余裕を…、ココロに余裕を…。小さな余裕の積み重ねが自分にとっての大きな余裕に繋がり、仕事にも生活にも有意義になると改めて思いました。

実習指導係 栗原

そうですね。
「井の中の蛙大海を知らず 」「岡目八目」などのことわざがります。
一度、自身のテリトリーから飛び出して、第三者の視点で物事を見て考えることは重要ですね。

ここでは花を育てることのたいへんさを知り、部下の育成への取り組み方を学んだということです。
花でいえば、これと同じように、「子どもを植物を育てるように育てなさい」という言葉があります。
太陽と水と育つ場所が適切でないと植物は育たないのと同じで、子どもも適度の愛情と居場所が大切だということです。

このように物事を違ったモノや方向から見直すことは重要だと言えるでしょう。
他に置き換えることや違った方向から見ることは難しいことかもしれません。
しかし、その大切さを知り、行動に移せる人が成長できることも確かです。

そのようなことができるためには「ゆとりの心」を持つことが必要です。
ユトリはアソビとも言われるように、車のハンドルやブレーキにアソビがないと事故に繋がります。
アソビがあるからゆとりが生まれ、危険を回避することができるのです。

人も物も自然も同じで、地震に耐えられる建物はパルテノン神殿ウや五重塔のようにアソビを持った構造の建物だと言われます。
人も「ゆとりの心」「遊び心」がないと困難に耐えられるシナヤカな人生を歩むことが難しくなると思われます。
モノに対しても、人に対してもユトリと感謝の気持ちでシナヤカに生きていきたいものですね。

藤田

 

 

 

 

 

 

  
  

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