今日の心がけ~職員のスピーチ~

ルーツを知る

2021.09.13

2017年春、映画「おくりびと」で知られる滝田洋二郎監督が指揮した「北の桜守」が公開されました。
 この映画は、戦中から戦後にかけ、極寒の北海道で懸命に生きた母と子を描いたものです。
 吉永小百合さんの映画出演120作目としても話題になりました。
 栄耀栄華を極める現代日本の背景に、戦中戦後を生き抜いた人々の過酷なまでの生活体験があったことを、映画は母と子の姿を通して描き出しています。
 題名の「桜」はその象徴です。
 いかに桜が日本人にとって心のよりどころであるかを、それを守り育ててきた人々の思いを重ねながら、時に激しく、時にやさしく観る者の心に問いかけてくるのです。
 一本の木が育つ背景に様々な歴史があるように、私たちを取り囲む物の一つ一つにも、それに携わっていた人々の歴史とドラマが横たわっているはずです。
 物のルーツが見えにくい時代だからこそ、それをきちんと見つめ直すところに大きな意味があるのではないでしょうか。 

今日の心がけ:歴史を学びましょう

出展(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)

 桜花は昔から日本人の心を捉えて離しませんでした。
 
 特にソメイヨシノ。
 香りこそありませんが華やかな色彩やふんわりと盛り上がったような樹形、1本でも群体でも絵になる風景は、かの芭蕉や西鶴といった江戸時代の文人墨客を唸らせたに違いありません。
 青空と菜の花のコントラストは見事ですし、酔客でなくとも浮かれ騒ぎたくなる気持ちは現代に通じています。
 
 また、桜吹雪は見事にいちめんに雪片を撒いたようになりますし、散ったのちの花筏を愛でる人も多数います。
 要するに日本人の気持ちをグッと掴んだ花、これが桜なのでしょう。
 
 時に政治や軍隊といったところに使われて悪しき気配をまとうこともありますが、ソメイヨシノは当時の職人が清濁を越え純粋に後世に残るものを作りたいと願った結果だと思います。
 ソメイヨシノに代表されている桜花ですが、全国には数多のサクラがあります。
 
 いろいろ見比べて自分が好きなサクラの種類を見つけてみてはいかがでしょうか。
 私は御衣黄(ぎょいこう)という種類が好きです。

 一つ、昔から一鷹二富士三茄子という言葉があります。
 めでたいものを指した言葉なのですが、私でしたら桜をどこかに入れたかったです。

以上

進路支援担当 奥貫

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