今日の心がけ~職員のスピーチ~
名を高める
2024.02.28
日本には二百年以上続く企業が三千余りあります。
また、世界でも数少ない創業千年を超える企業の大半が我が国にあります。
日本の老舗企業の中には、先代の名前を受け継ぐ襲名を行っているケースがあります。
たとえば、創業から約八百年、仙台の老舗旅館「佐勘」では、代々創業者の「佐藤勘三郎」の名を襲名しています。
現在の当主は、三十四代目です。
襲名とは、先人の由緒ある名跡を継ぐ行事です。
歌舞伎や落語の世界に多く、江戸時代までは一部の家庭でも行われていました。
名前には、先代が積み重ねてきた社会的な信用や人柄が詰まっています。
いいかえるとブランドといえるかもしれません。
そこから、その名に恥じない生き方や働きが求められ、また、名前の価値を高め、後世に伝える使命も生まれます。
親祖先から受け継いだ「いのち」を表わす、自分の名前を大切にする努力は必要です。
まずは、自分の名前を丁寧に書くことから始めたいものです。
今日の心がけ◆名前を大切にしましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
自分の名前は、自分の意志とは関係なくつけられて、気づいたら名前がありました。
人と比べたりもしますが、生まれてからずっと呼ばれてきて愛着があったり、なんとなくしっくりきたりもして、自分と合っているのかなと思うこともあります。
名前に人柄を合わせて見ていることがあって、初めて会った人でも、知っている人と同じ名前だと勝手にイメージ付けしてしまうことがあります。
芸能人の名前だと、より勝手にイメージができていて、名前は単なる個人の識別だけでないと感じます。
そのような名前を受け継ぐ襲名のニュースをたまに見ることがあります。
詳しくない私は、今までと違う名前になることに混乱してしまいますが、歌舞伎や落語自体を見ることがなくても、知っているくらい有名な名前を受け継いでいる様子は、続いてきた年数や人々の想いがあるんだろうなとすごいことに感じます。
受け継がれてきている名前には価値があり、受け継いだ人は先代と同等に求められるでしょうし、継いだ人もそうあるよう努めると思います。
大学も同様に、築いてきた歴史があり、今があります。
「埼玉純真短期大学」という名前が持つものは、教職員は変わっても求められますし、大切にしていかなければならないと思います。
そういったことも考えて仕事をしていきたいと感じました。
教務係 相馬
そうですね。
「名は体を表す」とはよく耳にする言葉ですね。
そのためか親は子どもに願いや思いが込めて名前を付けていますね。
草木萌ゆる春のように心優しく穏やかで温かい人にとの思いを込めて「萌」と名付けたり。
芸能や伝統文化の世界でも同じように、先代の名前を継承したり、それぞれに思いを込めて名づけますね。
現代のいわゆるキラキラネームにも親の願いが込められているのでしょう。
幼い時からその名前を何度となく呼ばれ続けると、人はそのような人間に育つような気がします。
例えば「猛」「剛」など「たけし」や「つよし」と呼ばれ続ければ何だか強くなろうという気持ちになります。
「みはる」「あけみ」「ひろみ」「なおみ」などと呼ばれていると明るく美しく行動するのかもしれません。
名前はいろいろな意味で本人にとっては大切なものです。
それだけに間違えられると本人にとっては心穏やかではありません。
そのため近年の名前の読み方はほんとうに難しくて、出席では相手に読み方を尋ねてからでなければ呼べません。
姓はそのファミリーの歴史でもあり、名はその個人の歴史でもあります。
名付ける人が新しく生れ出る人やモノにいろいろな思いを込めて考え抜いた末に名付けた名前です。
本学も福田昌子先生が女子教育に思いを込めて「純真」と名付けました。
このことを心にとめて名前を大切にして、その名に恥じない行動や生き方、あり方をしていきたいですね。
藤田