今日の心がけ~職員のスピーチ~
四季を感じる
2019.08.30
日本は、はっきりとした四季の移ろいを感じることのできる国です。
季節に応じた行事が多く、節目を表わす言葉もたくさんあります。
明日は二十四節気の「立冬」です。冬が立つと書く通り、冬の始まりをいいます。
しかし、地域によっては、秋の深まりを感じる時期といるでしょう。
朝夕冷え込み、日中の日差しが弱まって、紅葉の便りが南下するシーズンです。
節気とは、太陰暦を使用していた時代に、季節を表わす手段として用いられました。
一年を二十四に分け、それぞれに季節の節目となる言葉をあてはめたもので、「立春」「霜降」「大寒」などがあります。
二十四節気は中国の戦国時代に考案されたため、日本の気候とは合わない名称や時期もあります。
それを補足するために、節気のほかに「土用」「八十八夜」「入梅」などの雑節を取り入れたのが、日本の旧暦となっています。
この時期に便りを出す際は、手紙の書き出しに、季節の挨拶として「立冬の候」と入れることができます。
今日の心がけ◆暦の言葉を学びましょう
「職場の教養」(一般社団法人倫理研究所より)
子供の頃から、日本という国は、言葉や景色などで四季をはっきりと感じられる美しい国だと学んできました。
節気や雑節を通して、様々な歳時が生まれ、忘れがちな節目の言葉よりも、伝統行事の情景として感じることができます。
私は最近、庭づくりに凝っていますが、植物と季節の移ろいは、結びつきを強く感じます。
例えば、手紙に書き出す時候として「麦秋の候」という表現があります。
秋は実りの季節を表しますが、麦の実りは梅雨入り前に当たります。
文学的な日本語の意味深さを味わえます。
四季を感じることの良さは何か。
仏教の禅の公案に「日日是好日(にちにちこれこうにち)」という言葉があります。
読み方の違いで、映画化された作品もありますが、毎日の移り変わりの中で、一喜一憂するのではなく、あるがままに良しとして受け入れることが大切という意味です。
本学を卒業し、幼稚園や保育所に就職した人は、園児たちと共に季節ごとの行事に触れ合う機会が多いと思います。
めりはりのある日本の暦と同様に、季節の意味を考え、日々を過ごしていきたいと思います。
事務局 係長(進路支援担当) 中村 周