今日の心がけ~職員のスピーチ~

読書のすすめ

2022.10.07

哲学者の野矢茂樹氏は、著書の中で「国語力は愛だ」と述べています。
それは相手のことを考え思いやる態度と、何よりも相手と分かり合いたいという気持ちが、高い国語力に結び付くからだといいます。
人とわかり合うためには、自分の言いたいことをまとめる力だけでなく、相手のことを考え思いやる態度が求められます。
加えて、他者が発する言葉の意味を読み取ろうとする姿勢と理解力が必要になります。
それは、多くの質の高い文章に接すること、つまり読書をすることで高めることができるのです。

今日の心がけ◆国語力と思いやりに磨きをかけましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)

ガイダンスで高校生に話をするときに、高校時代にやっておいたほうがいいことの一つとして、国語力のアップは重要だということを伝えています。

保育者の仕事は、想像力が非常に大切です。
大学で学んだ知識だけでカバーすることは難しく、想像力を駆使しあらゆる場面を想定して臨機応変に対応することが常に求められます。
そして文章を書く場面も多く、国語が苦手な人にとっては苦痛な仕事なのではないか、と感じるほどです。

国語力が保育の仕事にとってなぜ大切なのかを高校生に説明し、読書が苦手という人にはまずは絵本や童話からでいいので読み始めることを勧めています。

考えてみると、私の今の仕事も国語力が必要なのかもしれません。
私たちが伝えたい情報と、高校生が求めていることは時に違う場合があります。
こちらから伝えたいことを説明することは大切ですが、それよりも、相手が知りたいことを想像することのほうがより大切な気がします。
求められていることを、わかりやすい言葉で伝えることは年齢や性別が違うことで難易度があがります。

誰に対しても伝わりやすい言葉で話ができるよう、これからも質の良い本をたくさん読み、私自身の国語力に磨きをかけていきたいと思います。

入試広報係 西山

 

そうですね。
国語力は本当に大切です。
人間が他の動物とこれほど違ったのは、言葉を持って、考えることができ、未来を推測できるようになったからなのでしょうね。
今を大切に、過去を記録し、未来を想像することは人間が地球上で初めて行ったことでしょうから。

モノを考えるためには「母国語」が重要です。
「家庭環境と知能発達(とりわけ言語能力)の相関の原因を突き止めるため、カンザス州のBetty HartとTodd Risleyは非常に地道な研究を行った。」(PRESIDENT Online)
「赤ちゃんが聞く言葉の量は家庭によって1時間に300語もの差がある。
このデータから外挿すると、3歳までに三千万語もの差が生じることになる。
HartとRisleyはこれを“30 million word gap”(三千万語の差)と呼んだ。」

 このことからにしてもいかに国語力(特に言語能力)が大切であるかが分かります。
この力が弱いと相手の気持ちを理解することも自分の気持ちを伝えることも十分にできなくなります。
「人は言葉によってのみ人となる」と言えるかもしれません。

”7,151 languages are spoken today.”(Ethnologue)
“195 countries in the world today. This total comprises 193 countries that are member states of the United Nations.”(World ometer)

世界ではこんなにたくさん(と言っても減少している)の言語があるのですね。
国連加盟国数からすると1か国でいくつもの言語を話している国も多いということでしょうね。

保育者となる本学の学生には保護者や同僚・先輩・上司と適切な言葉遣いで意思伝達できる日本語力は持っていて欲しいですね。
そのためにも講演会で話を聴くことも重要ですが、文学作品など多くの作品に接する読書が重要だと考えます。
日ごろから教職員の言葉遣い、話し方・展開の仕方なども読書を通して、学生の手本となるようにしたいですね。

藤田

OPEN CAMPUS

オープンキャンパスの日程を見る

提携アパートのご案内

受験生向けのお知らせ

一覧で表示

在学生向けのお知らせ

一覧で表示

閉じる
閉じる
閉じる