今日の心がけ~職員のスピーチ~
逆の視点
2022.10.05
『ざんねんないきもの辞典』という本がブームとなっています。
シリーズ累計で、児童書としては異例の数百万部の売上げとなっています。
「ゴリラは知能が発達しすぎて下痢ぎみ」「パンダが一日中食べ続けているササの葉にはほとんど栄養がない」など、人間から見ると「残念」に映る側面を取り上げ、進化の不思議や生存への努力などをイラストで解説しています。
同書を刊行した高橋書店の編集担当者は、「生き物は子供にも大人にも人気のテーマ。
その中で今までの本にはない、大人も知らないような『残念な』生態を詰め込んだのがよかった」と分析しています。
生き物の本の多くは、「凄さ」や「強さ」という側面に着目しています。
そのような中、「残念な」という視点から光を当てたことが、むしろ親しみを呼び、多くの読者の心をつかんだのでしょう。
動物のみならず様々な固定観念はあるものです。
柔軟に物事を捉えつつ、時には反転した見方をすると、意外な好結果につながるのかもしれません。
今日の心がけ◆視点を変えてみましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
「ざんねんな」という点に視点を当てたこの本は、私もおもしろいと感じます。
よくある動物を説明した内容などではなく、ほとんどの人が知らないような部分、そして、そのちょっと違った側面を押し出しているタイトルも、とても人の目を惹きつけていると思いました。
日常生活でも、普段は慣れてしまい、ひとつの見方しかできなくなってしまっていることもたくさんあるように思います。
そこから離れた、一見、おかしいと思えるような見方でも、このような新しい面を含んでいる可能性はあると思います。
業務では決まりやルールがあり、それから外れてはいけません。
しかし、当たり前に行っていたことでも、それが正しいか、よりよい方法はないか、見直していくべきだと思います。
ただ仕事をするだけではなく、多面的な見方を心がけるよう努めていきたいと思いました。
教務係 相馬
そうですね。
物事全ては違った角度・観点から見てみると異なったものが見えてきますからね。
同じものを見ても、同じ話を聴いても、個人の経験からどの方向から見るかが決まってしまいます。
不思議なことですが、日常的なことでもありますね。
いろいろな観点から物事を捉えられるようになるためには、非日常に自身をおいてみることが良いでしょうね。
日常から少し離れた小旅行から、時間的にも空間的により離れた海外旅行などもあるでしょう。
また、読書なども良いかもしれませんし、講演会や音楽会なども良いでしょうね。
しかし、残念ながら多くの人が「忙しさ」を言い訳にして、なかなか行えないのが一般的です。
われわれ教職員は常に新しい常識や感覚を持った学生と接しています。
そのような学生を理解するためにも日常から離れた経験で、いろいろな角度から見ることのできる眼を養いたいですね。
藤田