今日の心がけ~職員のスピーチ~
お客様はわが師
2022.06.25
チャンスや学びは、意外なところに転がっているものです。
F氏が九月に京都市内でタクシーを利用した際の会話です。
「秒速60メートルの台風は時速にすると、そこを走る新幹線と同じくらい、時速200キロ以上の威力になるんですよ」と運転手は科学的な話を始めました。
「運転手さんは工学博士ですか」と尋ねると、「はい、…みたいなものです」と、笑い交じりに言葉を返してきました。
かつて乗車した大学教授から教えてもらったことを噛み砕いて伝えていたようです。
運転手はドライバー暦四十四年で、延べ三十七万人のお客様を乗せてきました。
その中には、大学教授以外にも、サラリーマン、芸術家、技術者、落語家、酔った客に到るまで、様々な人が乗車してきたといいます。
さらに、運転手は人の会話を即座に正確に覚えることが特技だといいます。
「お客様はわが師」という思いを込めながら、ハンドルを握るという運転手、学びを転職とする稀有な姿勢に、深く感銘を受けたF氏でした。
今日の心がけ◆様々な師と出会いましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
4月から学生係に係替となり、新しく外部の人や学生に関わることで、今までと違った柔軟な視点で物事を考えなくてはいけないときがあります。
特に、学生は色々な考え方を持っていますので、今までは正解が1つだったものも、よく話を聞いていくと色々な答えがあります。
そこで注意しなくてはいけないことは、相手が間違っていても、自分が全て正しいというような考えにはなってはいけないという事です。
このF氏のように、どんな相手でもまず会話をよく聞き、自分の心がけ次第で、どんなことでも学び成長に繋げていけるのだなと思いました。
学生係 田口
そうですね。
学びの場は、至る所にありますね。
自分の周りのモノやコト、人などすべてが学びの対象ですからね。
学びは自分が主体で吸収するものです。
そして、学びは「なぜだろう」といった疑問から起こり、これを解決する継続的なものかもしれません。
「我以外、皆、我が師(吉川英治の言葉)」は、まさにそのとおりだと思っています。
人は生きている間に多くの人や物事と触れ合います。
その折に、それだけそのことからどれくらい学びとることができるかが重要ですね。
同じ時に同じことを聴いても、それを学びとして蓄積する人とそうでない人がいます。
本学の学生は将来保育者として社会に出ていきます。
そのおりに、この「我以外、皆、我が師」を実践して、生涯学び続けて欲しいと思います。
そのためにも、我々教職員も自らが範を示していけるようにしたいですね。
藤田