今日の心がけ~職員のスピーチ~
卵の殻の行方
2022.05.31
ケーキやプリンなど、生卵を大量に利用する食品メーカーから廃棄される卵の殻の量は、年間二十万トンにも上るといわれています。
この食品産業廃棄物を再利用する方法はないかと思案を重ねた結果、新たな商品開発に成功したのが、佐賀県に本社を置くG社です。
もともと建設会社でしたが、社長のS氏は、仕事で訪れた菓子メーカーで山積みになった卵の殻を見て「私には宝の山に見えた」と振り返ります。
卵の殻は天然カルシウムが含まれ、土壌改良剤として使われます。また、人体にもやさしく、粉砕すれば白い粉になることから、チョークや白線に使えるのではないかと、卵の殻を再生処理する新たな事業に踏み切ったのでした。
食品メーカーとしても、これまでお金を払って処分していた産業廃棄物を、逆に買い取って活用する会社があることは、渡りに船であったといいます。
現在では幼稚園、小中学校、高校など六千校以上が製品を利用し、さらには野球のピッチャーが使う滑り止めなどにも活用されています。
◆今日の心がけ◆ゴミと思えるものも有効活用しましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
このお話しのように、それまではゴミとして扱われ、大量に発生して迷惑なものとされていたものが、今現在、みんながお金を払って買ったり、あると喜ばれる便利なものとして存在しているものが他にもあると思います。
例えば、ホタテやカキの貝殻は卵の殻と同じように、チョークや滑り止めに変身したり、大量の食品廃棄物はバイオガスになって、電気などの生活に欠かせないものに変身していたりするそうです。
身近なところでは、使用済みの封筒が再利用されていたり、大量に出るコピー用紙の箱が活用されています。私が思いつかないだけで、身の回りや世の中には、もっと沢山あるはずです。
一度ゴミとして認識したものは、要らないものにしか思えませんが、このお話の社長さんのように、卵の殻が宝物の山に見えるように発想が前向きで豊かなら、世の中の色々なものが、もう少し大切に扱われるのかもしれません。
私達が育ってきた日本では、物が安く簡単に手に入り、一つの物を長く大切に使わず、飽きればすぐに買い換えることができます。
世界のどこかでは、私達がもう使えないし、古いし、飽きたから捨てる!と思ってる物が、届けられたらとっても喜ばれ、ありがとうと言ってもらえるような物だったりします。テレビなどでその様子を見ると、何とも言えない複雑な気持ちになることがあります。
お金に変わるような活用方法はなかなか考えつかないかもしれませんが、封筒や箱のように、要らないものと思う前に、何かに使えないかな?他にも使えるところはないかな?と考えることは、私にでもできます。
物や食べ物が周りにあることの有り難さを改めて考えて、もっと大切にできるように、いきなりゴミではなく、一旦、有効活用候補という目で見ようと思いました。
庶務係 大澤
今、SDG’sが言われていますね。
環境活動家としてグレタ・トゥンベリが有名ですが、メラティ・ワイゼンとその妹イザベルさんも有名です。
本学が提携を結んで、交流していますガネシャ教育大学やサラスワティ外国語大学のあるバリ島に住んでいる姉妹です。
「バイバイ・プラスチックバッグ」のキャンペーンを展開し、使い捨てプラスチック製品禁止キャンペーンを立ち上げました。
あの美しいバリ島の浜辺がプラスチックごみにあふれているのを目の当たりにして立ち上がったのです。
この原因国としての日本も改めてこのようなことに真剣に取り組んでいかなければならないでしょう。
以前から「ごみの分別」はされていても、その分別されたゴミがどこに行っているかをあまり意識していません。
これは中国をはじめアジアの国々に輸出されています。
その国の陸上から海洋編流れ出したプラスチックごみは中国やインドネシアなどアジアの国々が上位を占めているそうです。
土から生まれて、土に帰るといった循環がなされていれば地球は自然とともに永続的だとおもいますが、これを断ち切っているなら地球もいずれは断ち切られてしまうでしょう。
そのためにもここで言われている再利用、再活用をもっともっと手近な所から進めていかなければなりませんね。
本学もゴミの分別などに取り組んでいますが、学生も含めてもっともっとこのことを意識して行動に移していかなければなりませんね。
藤田