今日の心がけ~職員のスピーチ~
お点前
2022.05.17
茶道では、亭主が客にお茶を点てる一連の動作を表わす「お点前」という言葉があります。
お点前の大まかな流れとしては、
①水屋で準備をして入室 ②道具を清め、温める ③お茶を点てる ④道具を清め、後始末をする ⑤退出 となります。
この他にも数多くの手順が存在しますが、お点前とは作法と同意です。
これら一つひとつの作法の根底にあるものは、お客様に対する「おもてなし」の心の他なりません。
たとえば、お点前では「清める」動作を繰り返し行ないますが、これはお客様に対して「安全なお茶を提供している」ことを示しています。
また、物だけではなく、この動作を通して、亭主自身の心も清められるのです。
会社においても、お客様や同僚など、自分に対する相手が存在します。
日々の心配りを続けることで、相手との関係がより深まるのみならず、自身の人間性向上にもつながり、一石二鳥の効果が得られるのです。
今日の心がけ◆相手に進んで心を向けましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
日々の業務において、さまざまな仕事がありますが、間違いがないように、期日に間に合うようになど、それを遂行することばかりに囚われてしまうことがあります。
しかし、それには学生や教職員、保護者や業者など、やりとりをする相手がいることにも気をつけなければならないと感じました。
ここで言うお点前の「清める」動作のように、一つの仕事でも、相手への心配りがあるかないかというのは、その人のやり方で相手にも伝わるものです。
学生に何かを連絡する時には、学生がわかりやすいような方法を考えたり、日程の調整をする時であれば、相手にとってもいい日を提示できるようにしたり、相手目線で物事を考えられるようにすることが必要だと思います。
そうすることで今後の関係も深まり、仕事が円滑に進むことにもなりますので、相手への心配りができるように心がけていきたいと思います。
教務係 相馬
そうですね。
茶道のお茶はのどを潤すためではなく心を潤すためであり、そこは精神文化の世界なのでしょうね。
招いた人と招かれた人との間での精神的な交流がこのお点前の一連の動作にあるのでしょうか。
そのため、相手を思いやる動作のひとつ一つにいろいろと決まりごとができたのかもしれません。
お互いを敬い、お互いを思いやるこのことは、人としてあるべき姿だと思います。
ここまで考えなくとも、日常生活での挨拶ひとつも心のあり様としては、この延長線上にありますね。
特に学生を相手とする我々教職員は、学生に身をもってこのことを示し、伝えなければなりません。
そのためにも、常に「自分を相手に置き換えて」、学生や教職員への言動に注意を払わなければなりません。
今回の保護者会でも保護者のみなさまから「教職員が親切で、子どもが楽しそうに通学している」などの
言葉を多くいただけたのもこのことが日常的に実践されているからだと思います。
これからも引き続き「学生を思う」気持ちを前面に授業や業務にあたっていきましょう。
藤田