今日の心がけ~職員のスピーチ~
黒光りの手袋
2017.03.17
Y氏は、社内で新聞を読む際に手袋をします。
なぜなら、新聞のインクが手につくのが嫌だからです。
新聞を読み終えると、
〈本当にこの部屋は汚いのだから…〉
〈やったらやりっぱなしで…〉と、
ブツブツ小言を言いながら、部屋の掃除をします。
同じ部屋の同僚が、仕事の用具を広げたままで、
片づけをしないからです。
とにかくY氏は、だらしのない人、不潔な人が嫌いでした。
折に触れては、人の欠点をあげつらっていました。
そのためY氏がいると、職場の雰囲気が暗くなり、
溌剌とした空気が澱んでいくのです。
ある日、上司がY氏に
「毎朝、 新聞を読む時の手袋、 黒光りして汚いね。
意外と自分のことはわからないものだね」
と言ったのです。Y氏はこの一言を聞いて愕然としました。
自分は、誰よりもきれい好きだと思っていたからです。
自分のことはよくわかっているようで、案外わからないものです。
自分の足元に心を向けた時、見えないものが見えてくるはずです。
今日の心がけ◆足元の小事を改めましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
「小事は大事」と言いますが、その意味は
些細な事が大事を引き起こす例は少なく
小事だといって物事をおろそかにしてはいけない
という戒めだとのことでした。
Y氏は綺麗好きで、毎日の小さなことを自分のなかだけで
積り重ねていけば感謝され、職場全体の雰囲気も良くなったと
思います。
しかし自分の考えを他人に押し付けるような行き過ぎた行動をし、
自分の立場も悪くし、良かれと思っていたことが
裏目に出てしまったようです。
こんな時、この上司のようにしっかりと職場全体を把握し
注意する時は要点をついてはっきりと言ってくれる上司は
本人にとってもプラスになったと思います。
このように「注意してくれるまでが華」とも言いますので、
家族、会社同僚、友人等を大切に色々な意見を受けとめて
日々成長していければと思いました。
教務係 田口宏美