今日の心がけ~職員のスピーチ~
透明な技術
2016.12.19
画家で現代美術家の山口晃氏。ちょんまげ姿の侍とサラリーマンが、
一枚の絵に混在するような独創的な作品は、その描写の緻密さでも知られています。
山口氏は「技術とは何か?」という問いに、
「持っていることを忘れさせるくらいにまで磨きこまれることが大切ではないか」と答えています。
中途半端な技術では、その技術が邪魔をして、絵の真意が伝わらない。
どこまでも磨いて、透明になって見えなくなるようなものが技術だ、と氏は語ります。
この話は、芸術の分野に限らず、一般的な仕事にも置き換えられそうです。
たとえば資料の作成でも、「うまくまとめられているね」と相手に感じさせるより、
伝えたいことがスッと伝わるような資料作成こそ、本当の技術なのでしょう。
「透明な技術」とはあまりに高い境地ですが、その高みを目指して、自分を磨いていきたいものです。
今日の心がけ◆さらに自分を磨きましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
道具や描き方などの知識と技術があって、それを使って描かれた絵は、
知らない人のそれより遥かにすごいと感じると思います。
私も描く側の気持ちを持っているので、細部の描写や質感の再現力など、
そういったところを見るのが好きです。
しかし、絵が伝えたいことはそこではないのでしょう。
例に挙げられてように、仕事に置き換えて考えてみると、
莫大な情報の表や集計があったとしたら、その労力は汲み取れると思います。
ただ、伝わることは何か、伝えたいことが表れているかというのは、
そのデータの使い方、見せ方によって変わるので、
伝え方がより大切な部分だと思います。
この話の「透明になる」ということは聞き慣れず、
今読んでみても理解することも難しいと感じてしまいましたが、
技術そのものだけに執着しないように、自分を磨いて行きたいと思いました。
教務係 相馬