今日の心がけ~職員のスピーチ~
教えを守る
2016.08.29
戦後を代表する評論家であり、
作家であった草柳大蔵氏の若き日の逸話です。
ある国務大臣の家に原稿を受け取りに行った際、
応接間のソファに腰かけ、
タバコに火をつけて待っていました。
大臣の妻に原稿を渡され、帰ろうとすると、
「私の申し上げることは参考として聞いてください」と、
よその家を訪問した際のマナーを教わったといいます。
「そこの主人が顔を見せるまでは腰をおろさず、
立ったままで待つものですよ。
その為に壁に絵がかかっていたり、
花瓶に花が生けられているのです」
その後、氏は
「応接間のソファには主人が見えるまで座らないで待つ」
ことを三十年守り続けました。
そういう人物であることが評価されて、
「彼の取材なら受ける」と、
仕事の成果に結びついたこともあったそうです。
若い頃、仕事で恥をかいたり、失敗したり、
落ち込んだりすることは、誰にもあります。
その失敗を素直に反省し、
自分への教訓として生かしていく姿勢が能力を伸ばし、
周囲から信頼を得ることにつながるのでしょう。
今日の心がけ◆失敗を糧としましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
この人のように、
人を待つ時にタバコを吸って待つということは
かなり勇気のいることで、
その態度を大臣の妻が注意する事も
なかなか出来ることではないと思います。
しかし、この妻のように相手に嫌われても、
丁寧に注意し教えてくれる人こそ大切だと思いました。
自分のルーティンや癖を自分で見直すのは難しいため、
偏った方向に突き進んでしまいがちです。
こんな時、私はそばにいる家族、職場の同僚、親友等に
アドバイスをもらい反省していくようにしています。
これからも他人の意見を受け入れる素直な気持ちを持ち、
常に周りにいる人に感謝していきたいと思います。
教務係 田口宏美