今日の心がけ~職員のスピーチ~
何のために働くのか
2016.06.22
新入社員のKさんは、「やる気に満ち溢れている」と社内で評判です。
それは、<自分は一家の大黒柱である>という自覚が原動力になっているからです。
Kさんは早くに祖父、父親を亡くしました。今は祖母、母親と同居しています。
奨学金制度で大学を卒業し、昨年就職しました。月々の奨学金返済に加えて、
扶養家族である祖母と母親を養っていかなくてはなりません。
キャリアは浅いものの<仕事を早く覚えて一人前になろう。
もっと稼げるようになって、祖母、母に孝行したい>という
秘めた情熱を燃やしています。
業務に関する勉強を欠かさず、現場で体を使う働きにも一所懸命です。
私たちは何のために働くのでしょう。
「お金を稼ぐため」という答えが多く上がるかもしれません。
では、何のためにお金が必要なのでしょうか。
個人の趣味や夢のためにも、お金は必要です。
しかし、もっとも清らかで、力強い意欲が湧いてくるのは
「誰かのために」という目的ではないでしょうか。
Kさんは今日も家族のために仕事に励み、働けるありがたさを感じています。
今日の心がけ◆働く目的を見つめ直してみましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
いま、学生時代に奨学金に頼りすぎて社会人になってから、
返済が難しくなっている人が問題となっています。
現在の奨学金は名称を変えたローンです。
奨学金と名前が付いたお金を借りて、卒業して返済するようになったら、
この借りた元金に少ないとはいえ利息がついてくる(有利子貸付)ことを
果たして、17.18歳の学生に理解しているのかは、どうかが疑問です。
現在の日本型奨学金にはいろいろと疑問が生じ、せめて無利子であって欲しいと
願っています。
このKさんのように目的意識のある学生は
返済計画もきちんと把握しているので、問題にはならず、
働く目的がはっきりすると、仕事の効率や向上心を常に持てるのではないかと思います。
働く目的を「お金のためだけ」としてしまうと、
仕事も嫌々仕方なくする人になってしまいますが、
自分自身の「生きがい」や「人の役に立つ」、「趣味」や「家族」のためなど、
私もKさんのように力強い意欲をもって今後も仕事をしていきたいと思います。
埼玉純真で働いている私は、
まずは「学生が良い保育者になれるように・・・」と願って
これを「仕事のやりがい」として、頑張っていきたいと思っています。
教務係 田口宏美