今日の心がけ~職員のスピーチ~
誰も借りてくれない本
2016.02.25
昨年末に職場や家庭の大掃除をして、数年来使っていない物や、いつ購入したのかわからない物が出てきた人もいるでしょう。
昭和二十八年に設置された国際基督教大学の図書館には、八十万冊にのぼる蔵書があります。その中には、一度も開かれていない本もあります。
昨年六月、図書館では、「誰も借りてくれない本フェア」を開催しました。一度も借りられたことのない本にスポットを当てて、百冊並べると、初日に、十五冊の本が初めて貸し出されました。
私たちの職場にも、引き出しやキャビネットの奥、倉庫の中に、何年も使われずに置かれているものがあるのではないでしょうか。
この世に使命を持って生み出された物が、誰にも使われず、捨てられもせずに忘れられているのは、どんなに寂しく悲しいことでしょう。
物は生かしてこそ、私たちのために働いてくれます。誰も使わない物に目を向け、愛情を込めて使ってこそ、物は輝き、使命を全うさせることができるのです。
今日の心がけ◆物を生かして働かせましょう『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より
タイトルやカバー、帯など借りてくれない要素がその本にあったのかもしれません。
成功例ですがタイトルで二つの言葉を斬新に組み合わせられている「バカの壁」「フリーター、家を買う。」など組み合わせの良さや相反するような言葉を並べている点におもしろさを感じる本や村上春樹「ノルウェーの森」と言うと、表紙一面赤と緑の上下巻がイメージされる本もあります。
そのような成功例の要素がなくても「誰も借りてくれない本フェア」の様に扱う側の工夫により目的を達成できることもあると思います。
扱う側の重要性を考えて行動することが必要だと感じました。
事務局係長 田中淳一