今日の心がけ~職員のスピーチ~
「マニュアルにはないこと」
2016.02.15
ファストフード店に勤めるIさんが、テーブルを拭いていた時のことです。
入口で、キョロキョロと周りを見ながら、困った顔をしている女性を見かけました。
〈声をかけたほうがいいのでは…〉と思いましたが、
職場のマニュアルにそのようなことは示されていません。
勝手な行動をして、上司に小言を言われたら面倒だと感じて、Iさんは掃除を続けました。
すると、先輩がサッと駆け出して、困っている女性に声をかけたのです。
店内に戻った先輩は、上司から「君は気が利くな」と褒められていました。
〈私が最初に気づいたのに〉と思いながら、こうした場合の対応を上司に尋ねてみました。
「気がついても行動しなくては何にもならないよ」という上司の言葉に、
Iさんは、人として当たり前の行動をできなかったことを反省しました。
業務を円滑に進めるためのマニュアルですが、想定外の行動を縛るものではありません。
周囲への気配りを磨きながら、気づいたことを放置せず、
すぐ行動に移せるよう心がけましょう。
今日の心がけ ◆気配りを磨きましょう◆
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
現在の職場では、規程通りの対応が基本と考えます。
学生に対して、優しいだけの受け答えや、柔軟すぎる対応は、
かえって周りを混乱させてしまうことになりかねません。
〈かわいそうだから…〉〈困っているから…〉と思ってしたことが、
単なるお節介だったり、結果的に相手のためにならなかった…ということもありました。
Iさんの職場に現れた女性のような、学生を時々見かけることがあります。
事務所に入ってきたものの、
キョロキョロと周りを見ながら不安そうな顔をしているだけです。
このような時、「どうしたの?」とすぐに声をかける場合と、
自分から尋ねてくるのを待つ場合とがあるでしょう。
例えば、その相手が入学して間もない1年生なら、
すぐに声をかけることが人として当たり前の行動でしょう。
実習やボランティアなどで、外部の人と接する機会の多い2年生なら、
相手からのアクションを待ってみる方が良いかもしれません。
相手の立場に立った対応が最も適切で、
そういった気配りを磨いていく必要があると改めて思いました。 教務係 寺田