今日の心がけ~職員のスピーチ~
タイトル「T先生の魔法」
2015.04.13
小学校に勤めて25年になるベテランのT先生。
出席をとる際は、名前を読み見上げるだけでなく、児童一人ひとりに、
「たかふみ君、熱下がったの」「ゆきちゃん、いい返事だね」
というような声かけをします。
ある日、T先生は、代理で隣のクラスの出席をとりました。
そのクラスには、いつも遅刻してくる児童がいて、その日も遅れて教室に入ってきました。
授業が始まってから教室に入るのは、勇気がいるものです。
T先生は〈本当によく来たな〉と思ったので、
「マキちゃん、よく来たね」と心から褒めたのです。
すると、遅刻の多かったマキマキちゃんが、その日を境に遅刻をしなくなりました。
そのクラス担任から「T先生、どんな魔法をかけたの?」と聞かれて、
「誰も遅刻をしたいと思って遅刻をする子はいないんですよ」と答えたそうです。
人は〈誰かがちゃんと見ていてくれる〉〈わかってくれる〉と思えた時、
やる気や元気が出てくるものです。
職場においても、同僚や後輩の事をきちんと見て、良い所を見つけて、
声をかけたいものです。
◆今日の心がけ◆良い所を見つけて、声をかけましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
一時期どの育児書を開いても「ほめる子育て」が推奨され、
良いと言われていたころがありました。
その頃まさに私自身もわが子を褒めて育て、
いつも穏やかで優しい母親でありたいと思っていました。
しかし実際は、子どもを叱り諭さずに、
ただ褒めるだけではうまくいかないことに気付かされました。
そして、どんな褒め言葉が子どもの心に響き、効果的なのかも
少しずつ分かってきたような気がします。
出来たことや成功ばかりを褒めるのではなく、
そこに辿り着くまでの過程や努力を具体的な言葉で褒めることで、
子どものやる気がアップしました。
T先生のように相手の立場に立って考えたり、
子どもの心に寄り添った言葉には愛情があり、子どもの心に強く残りました。
4月になり新入生が入ってきました。
それぞれの顔や名前が覚えられるようになるのは、
まだ先の事になってしまいそうですが、
少しずつ学生の様子を観察しながら、良い所を見つけ、
愛情ある声掛けや対応をしたいと思います。 教務係 寺田