今日の心がけ~職員のスピーチ~
耳は聞くもの
2021.11.09
定年間近のTさんは、最近、物忘れがひどくなってきました。
例えば、相手の名前がすぐに出てこない場合があります。
いつも会っている人なのに、名前が浮かんでこないのです。
このような時のTさんの対処法は、五十音順に「あ・い・う……」と言葉を出していきます。その途中で〈○○さんだった!〉と思い出します。
ある日、Tさんが本を読んでいると、その中に「耳は聞くもの」という項目がありました。
そこには、「記憶が悪いのは、いちいち疑いをもって人の言うことを聞いたりするからである」
「我情をさし挟んで聞いたことは、入る穴がゆがんでいるので、出る時もなかなか出にくい」と書いてありました。
この文章には思い当たるところがありました。
人の話に先入観を持ち、疑い深く聞いていたことに気づくことができたのです。
〈今日も素直な心で話を聞こう〉と、実践中のTさんです。
今日の心がけ◆ありのままに聞きましょう
「職場の教養」(一般社団法人倫理研究所より)
最近、はっきりと記憶力が落ちたなと感じる時があります。
誰しも老化との闘いは避けられないとは思いますが、工夫することで記憶を維持、物忘れの改善に繋げられるのかと思います。
その一つが聞く姿勢です。
学生と話していて、「言っていることが怪しいな」「何だか胡散臭い話だ」そう感じる時があります。
そういう先入観があると、相手が相談したい事柄の本質からズレてしまい、対応に行き詰ってしまいます。
自分が学生であった時を振り返ると、相談したくても素直に話せず、余計な装飾を施し、遠回しに伝えて上手く気付いてくれないかなと、相手に期待していたシーンを思い出しました。
話を聞くということは、何かを前提にするのではなく、まずは言葉を素直に受け止め、そして“考える”ことなのかと思います。
仕事のやり取りでも、内容をストレートに理解した上、自分の考えを相談することで、仕事の進み具合も変わってくると思います。
係長(学生係) 中村 周