今日の心がけ~職員のスピーチ~
雪景色
2023.11.13
ある日天気予報を見ていると、明朝は降雪による交通機関の乱れが生じる場合があるとアナウンサーが伝えていました。
Sさんは思わず「明日は雪か」とため息をつくと、隣で聞いていた娘は雪の予報に喜んでいます。
<子供はのんきでいいな。こっちは雪のせいで会社に行くのが大変なのに>とSさんは思いました。
翌日、天気予報は見事に当たり、窓から見る雪景色に、溜め息が出ました。
すると、同じ景色を見ていた娘が「やったね。雪が一杯だ。父ちゃん、今日は会社から帰ってきたら、雪で一緒に遊んでよ」と言ってきたのです。
娘の純粋であどけない姿に、Sさんは笑顔になり「わかった。今日は早く帰ってくるよ。一緒に雪だるまを作ろうか」と伝えると、娘は大喜びでした。
そんな娘の姿を見た後の雪景色は、とてもきれいな景色に代わって見えたSさん。
天候気候に不足不満を持つことの無力さを娘から学んだのでした。
今日の心がけ◇子供時代の純粋さを思い出しましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
小さな子どもの興味、関心は、常に楽しいほうへ向いていると感じます。
明日の疲れを心配して遊びもほどほどにしようなどと考えられるようになるのは、大人になってからでしょう。
子どもは遊びの天才と言われるように、目の前にあるものを遊び道具にし、大人では想像できないような
遊びに展開することがよくあります。与えられた環境で好奇心を膨らませ、発展させられる子どもの思考は、理論的に物事をとらえる大人には簡単に真似できるものではありません。
わが子が通っていた幼稚園には常に全力で子供たちと楽しんでいた先生がいました。
その先生は娘の担任であり、本学の卒業生です。
2年生は約半年後に保育の現場に立ちます。
私たち親子が出会ったこの先生のように、全力で子どもと向き合い同じ目線に立って物事を考えられるような素敵な保育者になってくれたら嬉しいです。
教務係 寺田
そうですね。
モノの感じ方はそれぞれの経験によって異なってきますね。
良い経験からは良いモノが想定されます。
目の前の事物は一つであるにもかかわらず、どの方向から見るかによって全く異なった見え方となります。
たとえば、円錐を想像してみるとよくわかります。
どの方向から見るかによって形が異なって見え、底から見れば円ですが真横から見れば三角です。
子どもから大人に成長していくにつれて、いろいろな体験を元にその折の感情にマッチした解釈をします。
未来はまったく分からないにもかかわらず、分かっりきったように想像するのです。
それは人間が現在居る安定した場所から不安定に感じる場所に移りたくないという気持ちからです。
子育てで一番注意しなければならないことが、大人が先読みをして子どもの経験の門を閉ざしてしまうことです。
自ら経験した多くのことから思考や行動の広さや深さが生れますので、経験の量と質は重要な要素となります。
保育者を目指す本学の学生が子どもの経験を大切に育てていってくれることを望みます。
藤田。