今日の心がけ~職員のスピーチ~

なくなった物

2023.11.13

日本には古くから、すべての物に神が宿るという「八百万の神」という考え方があります。
八百万とは、無限に近い神がいることを表す表現です。
物には神が宿るからこそ、感謝して大切に扱う習慣が、現代の生活にも数多く残っています。

一方で、物がなくなったり壊れたりするのは、物に宿る神々が自分になり代わって災いから守ってくれたと考えることもあります。
夫から贈られた指輪が見当たらないAさん。
数日前に自分のわがままで夫と口論したためだと、ひどく落ち込みました。
ところが、夫は「何が大変な事態になるのを、指輪が教えてくれたんだよ」と言いました。
夫がそう答えてくれたことで、Aさんの気持ちが楽になったのです。

先人たちは物には「神が宿る」と考え、大切に扱ってきました。
この共存文化を大切にし、次世代にも引き継いでいきたいものです。

まずは、物に感謝を込めて、手入れに取り組んでみてはいかがでしょうか。

今日の心がけ◆物を大切にしましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)

今の時代、安くて簡単に手に入るものが多く溢れています。

学生係では、忘れ物を管理していますが、持ち主がすぐ見つかるのは、スマホとお財布ぐらいで、文房具、髪留め、化粧品などは、探しに来る学生はほとんどいません。
また一番不思議に思っているのが、リクルートスーツの上着のみを3着預かっており、半年以上が経過しているということです。
すでに新しいものを購入してしまったのか?今後困らないのか?などと預かっている立場から、色々と考えてしまい、どうしようかと悩んでいます。

何を大切にするかは人それぞれだと思いますが、もう少し物を大切にしてもらえるよう、掲示を行なったり、声掛けをするようにしたいと思っています。

学生係 田口

 

そのとおりですね。
モノを大切にしない風潮は、戦後しばらくしてモノが豊富に出回ったからでしょう。
それまで日本ではモノを大切にすることが美徳とされていました。

「モッタイナイ」が世界の言葉になった今も、物を粗末に扱う風潮は収まりません。
原因の一つにはモノがあることが他人を犠牲にしているとの感覚がないことがあげられます。
以前は、祖母や母、祖父や父、近隣の人々の作業工程を子どもでも傍で見て、その苦労を感じていました。

そのたいへんさや時間を要することまでも経験的に知ることができ、感謝の気持ちも持てました。
現代は発展途上国の人々の安価な労働力で作られたものが店頭に並ぶだけで、その工程はわかりません。
その作業工程にいる人の汗や涙を見ることもありません。

モノを大切にすることが自然を守り、地球を守り、ひいては人類を守ることに繋がるのです。
現在ここに存在するモノはいずれのときにか必ず滅していきます(寿命)。
その日が来るまで、天から与えられてモノを感謝の気持ちで寿命を延ばしていきたいものですね。

藤田

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