今日の心がけ~職員のスピーチ~

月明り

2023.07.11

 Yさんの実家では、中秋の名月の時期になると、母親が作った団子を食べながら月を眺める「月見」の行事を行っていました。
家中の電気を消して、窓から差し込む月明りの明るさに、幼いながら、深く感動したといいます。
 
 ある日、その日のことを思い出すきっかけがありました。
Yさんが、漢文学者である故・白川静氏の「明」の字の由来の文章を読んでいた時のことです。
 白川氏によると、「明」は、もとは「朙(めい)」と書かれていたといいます。
左側の「囧(けい)」は部屋の窓を表し、これに「月を」組み合わせて、月の光が窓から差し込んで、明るく照らす様子を表したのがこの漢字の由来だということでした。
 Yさんは、太陽を表す「日」と、お月様を表す「月」を合わせて「明」だと思っていましたが、幼少時の月明りの感動が、この説明から蘇ったのです。

 「月見」は、中国の風習が起源となり、平安時代に日本に伝わったとされています。
先人たちが大切にしてきた慣習と、漢字の由来など、そうした面白さに思いを馳せて月を眺めれば、風情がさらに増すのではないでしょうか。

今日の心がけ◆ 物事の由来を調べてみましょう(「職場の教養」一般社団法人 倫理研究所より)

 
 今日は七夕です。
 図書館から、読み聞かせのために七夕に関する絵本や紙芝居を借りていった2年生も多く、子どもたちと七夕行事をを楽しめていると良いなと願っています。

 七夕祭りの原型は、乞巧奠(きっこうでん)という中国の行事で、乞巧とは技工や芸術を意味し、これらの上達を願うお祭りだそうです。
 日本でも奈良または平安の時代に宮中行事として取り入れられ、これに、牽牛と織姫が天の川を渡って一年に一度だけあえるという中国の伝説と、
日本の棚機津女(たなばたつめ)への信仰とが合わさり、機織りなどの手芸が上達することを願うお祭りとなりました。

 また、笹に、願い事を書いた短冊を飾る風習は、日本特有のものだそうです。
もとは、くわ科の梶の木の葉に和歌をしたためる風習でした。
それが江戸時代に七夕が五節句のひとつに定められたことで庶民の間にも広まり、神聖な力が宿っていると信じられていた笹の葉に、願いを込めて書いた短冊を飾る風習に変わっていきました。

 改めて七夕の由来について調べてみると、知らなかったことがたくさんあり、大変興味深く感じました。
由来を詳しく知ることにより、季節の行事をより楽しむことが出来ると思います。

 今日夕方から大学構内の広場で行われる七夕祭りは、将来保育に携わる純真の学生の皆さんが準備を進めてきたものです。
学生さんから手作りの可愛い招待状もいただきましたので、一緒に楽しめる幸せを感じながら、夏のひとときを過ごしたいと思います。

図書館担当 大木

中学時代に「七夕」と書いてなぜ「七夕」と読むのかが不思議でなりませんでした。
「たなばた」は「棚機」と書き、機織り機の名称なのだそうです。
やはり分からないことや知らないことがあれば、そのままにしないですぐに調べることが大切ですね。

幼い頃は9月のお月見に団子はどうしてなのか?ススキは?などと不思議に思いながら食べることしか考えていませんでした。。
月への信仰は由来は古事記に遡り、お団子は秋の米の収穫への感謝の気持ちを表すものであり、ススキはイネに見立てたものだそうです。
由来などの話を聞きながら食べていたらもっと味わって食べたかもしれません。

そういえば、4月8日にお寺に水筒を持って出かけたことおあります。
仏様のお誕生日のお祝いと聞いていましたが、もっと深い意味がある日なのです。
春の温かい日に甘茶を飲んで友達と一緒に嬉しい気持ちになっていたことを思い出しました。

このような伝統文化にはそれぞれの生きていくための知恵が詰め込まれています。
その知恵にあふれた伝統文化を継承していくことは人が人として生きていくための指針ともなります。
未来は歴史に学べと言われますが、この受け継がれてきた文化に学ぶことは生きるために大切です。

文明は変化・進化し人の時間や効率生活を便利なものとしますが、文化は変化も少なく進化もしませんが人の行動を決定するものだと思います。
保育者を目指す学生がこの意味を理解し、子どもに伝えていくことができれば嬉しいですね。
本学ではこのような季節の行事を大切にして、教職員が協力して学生に伝えています。

藤田

 

 

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