今日の心がけ~職員のスピーチ~
思い直し
2021.03.05
コップ半分の水を見て、〈もう半分しかない〉と思う人もいれば、〈まだ半分もある〉と思う人もいます。
同じ事柄でも、受け止め方は人それぞれです。
家を出て、駅に向かって歩いていたYさんは、ふと、バッグの中に手を入れました。
いつも内ポケットに入れている定期券がありません。
バッグの中身を全部調べましたが、やはり見つからないのです。
踵(きびす)を返して家に戻ると、前日に使用したバッグの中に、定期券は入っていました。
無事見つかったことにホッとしたのも束の間、〈あーあ、二十分も時間を口スしちゃったなあ〉と、虚しさが湧いてきました。
その時です。
〈駅の改札前で気づいて、家へ戻ったとすれば、一時間ものロスになる。家に戻らず、切符を買えば、千円の出費だった。あの時気がついて良かった!〉。
そう思い直したYさんは、足取りも軽く、再び駅へと向かいました。
外出前に持ち物を確認することの大切さと共に、出来事のプラス面を見たほうが良いと実感した、朝の小さな一幕でした。
今日の心がけ◆出来事をプラスに捉えましょう
「職場の教養」(一般社団法人倫理研究所より)
私は、明らかにマイナス思考に陥る傾向が強まってきていると思います。
マイナス思考とは何か?
否定的な見方を繰り返し、それが癖になって潜在意識に刷り込まれていくのだそうです。
例えば、出掛けた後に大事な物を忘れたことに気づき、家に戻ることがあります。
そんな時は、一日がそれで終わったかのように思えてしまいます。
それは、目的を達成するまでの流れを完璧にイメージして行動するため、少しでも予定が崩れると、全て意味がないことに思えてしまうからです。
20代の頃は、自分の行動を疑うことなく、ほとんど肯定してきたように思えます。
そのため、気分が落ち込むようなことは少なかったのですが、これもプラス思考ではないそうです。
全てをポジティブに考えるということではなく、物事の両面を見ることができる思考、それがプラス思考です。
年齢的に中年となった今、いろいろな意味で柔軟性がなくなってきました。
リフレーミングで言うところの、意味づけを変えて異なる見方で捉え直すことが難しく感じています。
それでも救われているのは、周りから指摘を受けて、軌道修正できる可能性があるからです。
少なくとも、挽回するような姿勢ではなく、何事も素直に受け止め、慌てずに気持ちを切り替えて行動するようにしています。
係長(進路支援担当) 中村 周