今日の心がけ~職員のスピーチ~
伝統継承
2020.11.12
日本の伝統産業の世界で、モノ作りへの新たな挑戦が展開されています。
京都の西陣織の老舗・株式会社細尾は、従来の和装品に限らず、織物技術を駆使して、ソファの布地やインテリアの分野にも進出しています。
着物の需要が減少する中、2009年、フランスの国際見本市に出品したクッションや椅子が「独特の光沢や色使いがすばらしい」と評価されました。
その後、高級ホテルが、内装材やインテリア生地として採用するようになりました。
また、岩手県の伝統工芸品・南部鉄器は、鉄瓶や湯釜など「和」のイメージがありますが、現在は、鉄器の洋鍋やフライパンが人気を集めています。
さらには、芸術性と実用性が両立した台所用品として、海外にも輸出されています。
どちらの分野にも共通することは、 消費者の購買意欲につながる商品作りに、長年培ってきた技術を活かしている点です。
自社のオンリーワンの価値を大切にしながらも、現代のニーズに融和する順応力を持ち合わせるところに、伝統産業の活路が開けているようです。
今日の心がけ◆オンリーワンを活かす視野を持ちましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
老舗は伝統を守ることが大切ですが、広い視野を持ち探求心を持ってモノづくりをしていくことが、必要だと感じました。
長い時間をかけてきた伝統産業を進化させていくのは、時間と能力が必要です。
しかし、基盤がしっかりしている技術なので、より良いものが作れると思います。
今は何でも安いものが簡単に手に入るため、伝統技術で作られたものは高くて買えないという先入観もあります。
なかなか手に取ることがありませんが、良いものを厳選し購入し、愛着を持って使い、次世代に譲れるものを一つでも多く持っていこうと思いました。
教務係 田口