今日の心がけ~職員のスピーチ~
『どこかで誰かが』
2020.02.03
映画監督の故・黒澤明氏が、とりわけ厳しく演技稽古をつけたのは「斬られ役」でした。
主役の刀捌きがいくら見事でも、斬られ、のけぞる側の迫真の演技なくして、
鑑賞者の心を打つ作品はできあからないからです。
その斬られ役を、五十年以上演じ続けてきたのが福本清三氏です。
五万回斬られた男の異名を持つ氏は、二〇一四年、初の主演映画『太秦ライムライト』で、
第十八回ファンタジア国際映画祭の最優秀主演男優賞を受賞しました。
氏は、これまでの俳優人生を振り返ってこう語ります。
「スクリーンの端で斬られようと、誰に殺されようと、常に自分の持てる全てを出し切って演じていました。
もしかしたら、どこかで誰かが見ていてくれるんじゃないかと」
そんな姿を、まさに「見ていた」人がいたからこそ、主演に抜擢され、海外の映画祭で高く評価されたのでしょう。
私たちがその場に応じて担う役回りは、どれも貴いものです。
たとえそれが、どのような割り当てであっても、その持ち場に全力で挑みたいものです。
今日の心がけ◆与えられた役割を全うしましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)
誰かが見ているからや、実績の上がる事だから取り組むのではなく、
どんな役割でも、与えられたことを責任感を持って一生懸命やる人は信用が得られます。
反対に適当にやったふりで済ましている人は、周りから不信感を持たれ一緒に何かを行うことは躊躇されます。
特に仕事においては、誰にいつ見られても恥ずかしくない仕事が出来ているかということが大切だと思います。
まずは与えられた事を手を抜かずに精一杯行ない、その役割をしっかりとやりきるれるよう、
自分自身も気を引き締め直していきたいと思いました。
教務係 田口