今日の心がけ~職員のスピーチ~
語彙力
2020.06.17
将棋の最多連勝記録を30年ぶりに更新した中学生棋士・藤井聡太四段の語彙力が話題になっています。
対局後のインタビューで、「実力からすると、望外の結果」「僥倖としか言いようがない」など、中学生らしからぬ落ち着いた態度と言葉遣いで、謙虚に喜びを表現する藤井四段。趣味は読書だそうです。
読書によって培われる語彙力は、理解力や思考力、 表現力を高める基ですが、さらに、語彙の豊かな人ほど感情をコントロールすることができるといいます。
例えば、怒っている状態を表わす言葉は「キレる」だけではありません。
「腹が立つ」「憤慨する」「激怒する」「怒髪天を衝く」などたくさんあります。
語彙の豊かな人は、自分の怒りの段階を客観視して、コントロールできるのです。
「読書週間」が始まりました。「忙中、閑あり」という諺があります。
忙しい生活の中に、僅かでも読書の時間を作りだし、書物を友として、言葉の知識を高めていきましょう。
今日の心がけ◆書物に親しみましょう
「職場の教養」(一般社団法人倫理研究所より)
「語彙力」とは、言葉をどれだけ知り、どれだけ使えるかということです。
藤井四段が発言した“僥倖”という言葉、耳で聴き取るだけでは、天皇陛下の巡幸かと思いました。偶然に得る幸せのことだそうです。
言葉を発する力が豊富であっても、それを受け取れる相手が必要だな、とも感じます。
私は、どちらかというと本が好きな方です。
自宅の壁付けの本棚を眺めてみると、小説を中心に人文系の書籍が八割を占めます。
小説やエッセイなどが好きで、知識を高めるというより、非日常を楽しむために読んでいるのかと思います。
書物を通して言葉に触れる機会が多ければ、表現力が豊かになると思います。
頭の中に入ってきた「情報」というものを伝えるには、言葉に置き換えなければなりません。
言葉の量が多ければ、それだけ思考力の差となって表れるのかと思います。
哲学の世界で、知識とは、人の経験の連なりのことをいいます。
非日常世界の経験だけで、果たして知識を身に付けられるかどうか疑問です。
これからは、食わず嫌いなく、語彙力を高めることを意識して、本を選びたいと思います。
係長(進路支援担当) 中村 周