「つないだてとて」に関連した画像

「つないだてとて」

本学ホームページが新しくなったことに伴い、
授業紹介の一端として、私の読み聞かせ動画をアップしていただくことになりました。

今回は、本学で「こども学」の講義をご担当されている
‘すとうあさえ先生’がお書きになった絵本、『つないだてとて』を
読ませていただきました。

        

我が子の卒園時に、保護者から子どもへ歌う、心からのメッセージが胸を打つ一冊です。
たぶちあいさんの、かわいらしい絵と共に
赤ちゃんから卒園までを、子どもと共に過ごしてきた母親の想いが綴られています。

実は、私も二歳の子の母親です。

子どもが生まれてから、まだたった二年間ですが、
共に過ごす一瞬一瞬が、かけがえのない大切な時間だと
あらためて考えさせられました。

「いまのえがおのそのままで ずっとてとてをつないでいたい」
下読みでこのフレーズにさしかかった時には、胸が熱くなり自然と涙が出てきました。
当たり前だと思っていた幼い我が子との笑顔でのやりとりと、スキンシップ。
その幸せを、大切に大切に、過ごしていきたいと強く思ったことでした。
子どもの卒園を喜びつつも、幼く自分にべったりだった「赤ちゃん時代」「幼児時代」は
もう訪れないと思う母親の寂しさが、このような気持ちにさせるのでしょうか。

さて、私が読み聞かせに興味を持ったのは、自分が幼いころから母から読み聞かせを
受けてきたことに由来します。
聴いてきたこと、体験してきたことは、感覚的に身に付いていく部分も大きいと
私は思っています。

そこで、授業では全員が一回一冊は、
クラスメートに読み聞かせをする機会を設けています。
耳から感じる日本語の響き、
人の声の心地よさ、
自分に語りかけてくれる喜び等も、そこから感じてもらえると嬉しいと思います。

このように偉そうなことを申してはおりますが、母に動画をみてもらったところ、
全体的にはいいのだけれど、ページのめくりかたがちょっと残念ね…
とのこと。
やはりいつまでも親は親ですね。ありがたいことです。
さらに経験と修練を積んで、日々成長を念頭に、励んで参りたいと思います。

親から子へ、
人から人へ、
「愛情」を届ける手段の一つになり得る「読み聞かせ」。

皆さんも、大切な誰かに素敵な絵本を読んであげてみてはいかがですか?

こども学科 講師 細田香織

『つないだてとて』(佼成出版社)

「つないだてとて」

2011.06.01

  • LINE
  • Twitter
  • Facebook