授業から戻ってきたら、事務室がガラ～ンとして静まり返り、
学生も職員も誰ひとり見当たりません。
「あれっ？どうしたのだろう？」と思ったとき、
サッササ～と紙のすれる音が聞こえます。
音のする方向に目をやると奥のテーブルで
事務局のみんなが座って楽しそうに忙しく手を一所懸命に動かしているのです。

そうです。
今日は先日の入試結果について高校に通知状を発送する日なのです。
朝礼で、今日は郵便物を詰めて発送すると広報担当者から報告がありました。
資料が整った段階での封筒詰めとなる予定だそうです。
その封筒詰めをみんながアタリマエのように手伝っているのです。

前の授業が終わってからの就職についての立ち話で、学生から
「純真の事務局のみんなは仲が良いですね」、
「女子が多くても純真のような仲の良い職場で働きたい」と
相談されたばかりなので、改めて本学の教職員の素晴らしさを
感じてしまいました。

朝の事務局ブリーフィングでそれぞれが発表していることが
まさに実行されているのです。
誰からも強制されずに、セクションを乗り越えて、
このようなみんなで協力して、
それも楽しそうに仕事をしている姿は
傍で見ていても気持ちが良いものです。
傍（ハタ）楽（ラク）とはこのことかもしれませんね。

言われたことを言われたようにしかできない人の組織は崩壊する。
やるべきことを自ら考え、他のためにも自然に行動に移せる人々で構成された
組織は成長する。
このようなことをどこかで聞いたか読んだかの記憶があります。
まさにそのことを見ているようでした。

こんなことを書いている最中、手を休めて来学された方へご挨拶に行きました。
1年生全員に福祉施設についての特別講義にいらしてくださった指導員のみなさまです。
「こんな気持ちよくアイサツしてくれる学生は珍しいですね」
「授業でも静かに聴いて、メモをキチンととっていました」などとのお話をいただき、
また、東京から来学された社長さんからは
「いろいろな大学に行きましたが、大学生のイメージが変わりました。
こんなに学生が活き活きとしているのに驚きました」とお褒めの言葉をいただきました。

　

“It is one of the beautiful compensations of life
that no man can sincerely try to help another without helping himself.”
― Ralph Waldo Emerson

　

今回もまた学生や教職員の自慢話のようになってしまいましたね。
アイサツでも他人への思いやりでも、さりげなく、ごくアタリマエのようにできることは、
ほんとうに素晴らしいことです。

学長　藤田利久

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