暖かさと優しさの一日に関連した画像

暖かさと優しさの一日

今日も学生たちが花にをやっているのを、
それも楽しいそうに、
いとおしそうにをやっている姿を目にしました。

このところ毎日のようにこのような学生の姿を目にしています。

ほんとうに嬉しいことです。

  

この優しさをもって、
将来子どもたちに接してくれれば、
どんなに素晴らしい先生や保育士になることだろうと、
学生たちの将来の姿を思い浮かべ、
思わず微笑んで「ありがとう」と声がけをしました。

一人の学生が
「学長先生、これできました」と
ニコニコしながら部屋に訪ねて来ました。

「はい、これです。お父さんからです!」と
満面の笑顔で、一冊の本を差し出してくれました。

  

黄色の下地に子どもたちが木登りをしている
優しいタッチのステキなイラストの表紙です。

「何か、昔の子どもの頃を思い出すね。」
「これもお父さんが描いたんです。」
「これも?」
「この本はお父さんが書いたものです。やっとできました。」

以前、
絵里さんという学生から
「お父さんが、先生が話した言葉を・・・」と尋ねられました。

こどもにとって、最大の教育環境は教師である

この本を開いた途端、
素晴らしい言葉が目の中に飛び込んできました。
長い教育経験に基づいた内容に思わず引き込まれてページをめくりました。

ちょうど、
来年入学してくる学生対象の入学前教育「プレカレッジ」で、
倉橋惣三先生の「育ての心(フレーベル新書)」から、
少し話したいと準備をしていたところでした。

  

学生がいとおしそうに花にをやっている姿と
柳瀬先生の著書に接して、
この「育ての心」からの一節が強く胸に響いてきます。

「育ての心。そこには何の強要もない。無理もない。育つものの偉きな(おおきな)力を信頼し、敬重して、その発達の途に遵うて発達を遂げしめようとする。役目でもなく、義務でもなく、誰の心にも動く真情である。しかも、この真情が最も深く動くのは親である。次いで幼き子等の教育者である。」

「人間を人間へ教育しつつあるということは、われ等の、一日も一刻も忘れてはならないことである。また此の信念に於いてのみ、われ等の日々の業務がほんとうに意味づけられる。」

今日は11月に入ったというのにまるで初秋の暖かさです。
暖かさは、人の心も温かく、優しくしてくれるのでしょうね。
温かさは、人の心で感じ取ることなのかもしれませんね。

学長 藤田利久

暖かさと優しさの一日

2011.11.01

  • LINE
  • Twitter
  • Facebook