2016
10.31
ハロウィンデーを終えて
10月28日の金曜日。朝からいろいろなキャラクターや、
ちょっと怖そうな人たちが学内にあふれており、学内は大賑わい。
この日は純真恒例イベントの一つ、ハロウィンデーでした。
私はこの日、学生から素晴らしいものを学びました。
それは「発想力の豊かさ」です。
私は今年はじめて参加し、「ハロウィンミニコンサート」をやらせていただきました。
そこで、コンサートで演奏した曲に合わせて、ロシアの民族衣装風の格好をしました。
その衣装選びで池袋を回り、イメージに近いものを探しました。
しかし、どうしても手に入らないものがありました。
それはロシアの特徴的な模様の入ったシャツや、腰に巻くアクセサリー。
結局、なかなか売ってないものかと、あきらめることにしました。
そして当日、学生の変装や、仮装を見て
驚きと一種の感動のようなものが生まれた瞬間がありました。
それは、学生がアニメのキャラクターの特徴的な服を自作し、
着ていたのを見かけたときです。
何気ない無地のTシャツに色画用紙を切って貼りつけたものでした。
キャラクターの服にある模様やラインをそれで表現し、
しかも遠くから見ると、何ら違和感がなかったのです。
それを見た瞬間、自分もロシアの模様を紙に書くなり、
印刷するなりして、シャツに貼ればよかったのだと思いました。
自分の場合、何とかして「買えないか」をずっと考えており、
「作ろう」という発想が生まれていなかったことに気付かされました。
しかも、紙を切って貼ればよいので、そんなに大がかりではないことなのに。
私は、無いものを何でも「買おう」とするのではなく、
「作れるかな」と頭を働かせて、想像していくことを忘れかけていました。
子どもの頃は持ってないものを、何かに見立てたり、
自分でそれっぽいものを作ったりしていました。
しかし成長していくにつれ、そのことを忘れはじめ、
「買えば基本なんでも手に入る」ということを覚えていきます。
まして今日のように、ネットショッピングで何でも買えてしまう世の中であればなおさらです。
しかし、子どもの時、「自分で作ってみよう」と想像力を働かせ、試行錯誤したことで
我々は「想像力」や「発想力」を育ててきました。
そんな大切なことを、学生が私に気付かせてくれた日でもありました。
子どもの感性や想像力を育てていく「保育士」を、育てる「先生」としての立場。
そんな私も、子どもの頃に持っていた「想像力」と「発想力」を失わないよう、
日々学生に接したいと感じました。
(非常勤講師 音楽担当 小澤)