2013
07.04
夏休みの宿題といえば読書感想文
皆さんは感想文を書くのが好きでしたか?
私は大嫌いでした。本を読むことは好きでしたが、「どうして自分の考えたことをわざわざ人に教えなくてははならないのか」「面倒くさいな~」と、いやいや原稿用紙を埋めていた記憶があります。
しかし現在、インターネットによる情報の劇的な広がりで、誰もが多くの人に向け、評論家のように自分の意見を発信しています。本の世界でも、Amazonのカスタマーレビューを見ればわかるように、面倒くさい感想文を喜々として書いている人が多数存在します。
批判ばかりの文章や、自分の知識を自慢しているだけの文章も多く見られますが、それでも中には、その本が本当に好きだ!という熱いレビューもあり、「読んでみようかな」と、中古本を取り寄せることもよくあります。
埼玉純真短期大学図書館では現在、読書感想文コンクールを実施しています。
「え~面倒くさい」などと、かつての私のように言う前に、まずは、あらかじめ図書館で選んだ「この一年で読みたい本24冊」のリストを手にとって見てください(図書館もしくは阿部先生お手製の掲示板ポスターでも見られます)。
その中に自分がかつて読んだ本、しかもお気に入りだった本が見つかったらラッキー、読んだことのない本ばかりだったとしても、ちらしの本の内容を書いた部分をちょっと読んで、面白そう、という本が見つかればしめたもの。ともかく一度読んでみて、まずは原稿用紙かパソコンの前に座ってみてください。
自分の好きなものを人に勧める時、人はとても熱心になります。その本のどこが好きなのか、自分と同じように他の人も感動してほしい部分はどこなのか、記憶が新鮮なうちに、まずは箇条書きでいいので書き出してみてください。感想文は1,200~2,000字程度、そう書くと気の遠くなるような長さに感じるかもしれませんが、実際は原稿用紙3~5枚程度、あっという間に1枚目が終了することに驚くはずです。
本の中の大事なメッセージやきらりと光る部分を自分なりの言葉でとらえ、その本の魅力を伝える読書感想文は、いわば本と自分以外の人をつなぐ架け橋のようなものだと思います。
感想文を書くことは将来皆さんが子どもと接する際、一緒に体験するあらゆる出来事の意味をきちんとくみ取り、子どもに伝えてあげる大切な役割を果たすための貴重な訓練となるのではないでしょうか。
今回のコンクールでは選考のうえ、最優秀賞1点、優秀賞1点、佳作5点に図書カードが贈られます。
賞品目当ての方ももちろん大歓迎、期限は9月30日(月)です。まずは図書館まで足を運んでみてください。
図書館司書 宮本明子