2015
12.17
「子ども大学はにゅう」3回目の授業が行われました。
11月28日(土)に、平成27年度「子ども大学はにゅう」3回目の授業が行われました。
第3回目は、羽生市ロータリークラブに「羽生の産業と文化の歴史」の講座をお願いし、今年はロータリークラブ会員の阿部被服株式会社さんで講座を開いていただきました。
まず最初に、子ども大学学長の藤田利久先生、子ども大学はにゅう実行委員長の伊藤先生からお話がありました。また、この日は羽生市ロータリークラブから小暮ゴムの小暮社長も参加してくださいました。
写真1、2
最初に、阿部被服株式会社の阿部弘一社長から、
被服産業が盛んであった羽生市の歴史と会社の歴史についてお話がありました。
羽生市は昔から被服産業が盛んで、今よりさらにたくさんの会社があり、
羽生駅を利用して会社に通う人もとても多かったそうです。
阿部被服株式会社さんは、昭和32年4月に創業し約60年の歴史がある会社で、
40名以上の方がお仕事をされています。
保育園や幼稚園、小学校、中学校、高校で使う運動用のジャージやユニフォームなども
たくさん作っておられ、とても身近に感じられる会社です。
服の作り方は時代とともに変わってきていて、
現在ではコンピュータや最新式の機会を使っての服作りが行われているとのお話に、
参加者全員がこのあとの見学がとても楽しみになりました。
この日は土曜日でしたが、子ども大学はにゅうの学生たちのために、
会社で働く皆さんが特別に土曜日に出勤してお仕事の様子を見せてくださいました。
写真3~5
まず最初に見学させていただいたのは、
「昇華転写」という方法でユニフォームを作っている様子でした。
特殊な紙にユニフォームの色と模様が描かれており、
それを白い布にのせて高温でプレスすると、
あっという間にユニフォームの模様が布に描かれています。
布をさわっても色は移りませんし、布はとてもサラサラです。
学生のみんなも興味津々の様子で布にふれていました。
この作業をする前には、布に糸ひとつつかないように社員の方がきれいにし、
しっかり布に模様が写るように注意を払って整えていました。
とても気を遣う作業です。
写真6~8
その次には、布に印刷されたユニフォームをその型どおりに切る作業です。
これもコンピューターと機械がやっていきます。
模様を読み取り、あっという間にその型どおりにきれいに切ってしまう様子に、
みんな機械の動きを見つめ、切り抜かれたユニフォームの布を見て
感嘆の声をあげていました。
写真9~11
次に、縫製の作業やゴム入れの作業、ネーム入れ、袋詰め、検品の作業と、
洋服が出来上がるまでの過程を見せていただきました。
服を縫い合わせ、ポケットを付けたり、ゴムを入れたり、
たくさんの過程を経て、私たちが着ているジャージやユニフォームが
出来上がっているのを学生のみんなも感じたようでした。
そして、袋詰めや最後の検品の作業までとても丁寧なお仕事がされていました。
会社で働く皆さんは、とても難しそうに見える作業をとても素早く仕上げていきます。
経験を重ねていくことがとても大切なお仕事であることも感じました。
阿部被服株式会社さんでは、
あいさつ、整理整頓、そうじなどをとても大切にされているそうです。
糸や布を扱う作業が多いため、その切れ端などが落ちていても
不思議ではない環境ですが、作業場や会社全体がとてもきれいなことに驚かされました。迎えてくれた会社の皆さんの対応もとてもあたたかく、気持ちのよい挨拶の声を
たくさんかけてくださいました。
仕事を丁寧に仕上げていくためには、こうした普段からの姿勢が
とても大切なことを実感した今回の見学でした。
そして、最後には、阿部社長から素敵なプレゼントがありました!
学生それぞれのサイズに合わせて作られた
「子ども大学はにゅうのロゴ入りTシャツ」をプレゼントしていただいて、
学生みんなとても喜んでいました。
阿部被服株式会社の皆様、本当にありがとうございました。
写真12~17
最後のまとめの時間には、いつも以上に熱心にアンケートを書いている姿が見られ、
今回の見学でいろいろなことを感じたことが伝わってきました。
「昭和50年から、羽生は衣料がさかんだということを知ることができました。
社内を回って、機械がすごくおどろきました。機械を見てとても勉強になりました。」
「羽生の衣料の町として昔から歴史やできごとがよくわかりました。なかなか見えない
機械も見ることができてよかったです。一番おどろいたことは、カメラのさっちだけで
布を切れるということです。産業の発展を感じました。」
「最先たんの技術の機械を見てすごいと思いました。服のサイズぴったりに切る機械は
正確に切っていて、とてもおどろきました。」
「自動で、プリントやカットしたりする機械がとてもすごくて、はじめて見ました。
いろいろなTシャツ、ズボンなど、さまざまなけんさをうけてはじめて自分たちの
ところへとどくことがよくわかりました。」
「今日の学習を終えて心に残った事は、私たちの着ている服は、色々な人々達が、
苦労をかけて作っている事にとても感心しました。私が心に残った所は、ゴムを入れる所やポケットの場所をぬっている所です。私には、とてもできないなと思いました。」
「今日はとてもたのしかったです。いい見学ができました。日本の人はこういうしごとができるんだとしりました。わたしが大人になったら自分のオリジナルの洋服をつくりたいです。」
「休みなのに、私のためにやってくれて本当にありがとうございます、と心から思って います。」
以上のような感想から、
今回の見学がとても充実した学びになったことが伝わってきました。
次回はいよいよ最終回と修了式になります。
写真18
(講師 金子恵美子)