第4回「特別支援教育」研究セミナーを開催しましたに関連した画像

第4回「特別支援教育」研究セミナーを開催しました

第4回「特別支援教育」研究セミナーを2014年10月25日(土)に
本学で開催致しました。
前回は、大雪のためやむなく中止となりましたが、今回は天候にも恵まれ、
無事に開催することができました。

基調講演では、東洋英和女学院大学の平田幸宏先生を講師に迎え、
「子どもの思いに寄り添って~気づきから理解・支援~」というテーマで
講演いただきました。
平田先生の分かりやすい説明に加え、笑いどころ満載のパフォーマンスに、
参加者の皆様は楽しみながらも発達障害への理解を深められたことと存じます。
基調講演には、本学1年生の学生が授業の一環として参加しておりましたが、
学生にもとても分かりやすい内容であったようで、 1年生の学生からは
「とても楽しかった」、
「障がいを抱える子どもたちについての考え方が変わった」
などの声が聞かれました。

 
 

また今回初の試みとして、会場内に入りきらなかった学生たちは、
他教室を使用してサテライト形式で基調講演を聞きました。
初回ということもあり、このスタイルに課題は残りましたが、
こちらで聞いていた学生も発達障害について学ぶことができました。

午後は各分科会に分かれて、それぞれ議論がなされました。
第1分科会(保育園・幼稚園)「保育園・幼稚園における指導のあり方」には、
多くの本学学生と保育現場先生方がご参加下さり、
保育園・幼稚園における指導について話し合われました。

学生の参加者が多いこともあって、グループワークによる話し合いが取り入れられ、
学生の意見と現場の先生方の意見交換がなされていました。
そこに指導者も加わり、子どもに関する捉え方、
指導のあり方を様々な観点、立場から捉えとても面白い分科会となりました。

  

第2分科会(小学校・中学校)「学校における望ましい指導を探る」には、
教育現場で活躍するたくさんの先生方がご参加下さりました。
現場の先生方ということもあって、
提案者、指導助言者の助言を 真剣な面持ちで聞き、
学び取ろうとする姿が非常に印象的でした。
教育現場では発達障害がクローズアップされていますが、
先生方が真剣に子どもたちと向き合い、
子どもにとってより良い教育を探求されている姿に大変胸を打たれました。
それと同時に、
小中学校の先生方が現場で悩まれ、考え、 励まれている現状が
ひしひしと伝わってくる、そのような緊張感のある分科会でした。

  

第3分科会(音楽)では、「音楽を取り入れたよい指導の工夫」ということで、
音楽を用いた指導のあり方をご教授いただきました。
第1分科会とならんで、たくさんの本学学生が参加した分科会でしたが、
楽器やオペレッタを用いて如何に子どもたちに指導していくか、
障がいを抱える子どもたちにとって音楽がどういった働きを持つのかを、
参加者の皆さんが実際に体験しながら学ばれていました。
特別支援学校におけるオペレッタの取り組みをビデオで見せていただいたり、
見たことのない楽器に触れさせていただいたりと、
視覚・聴覚を存分に使った分科会でした。

  

第4分科会(高等学校)「将来につながる指導のあり方」では、
フロアと指導者が密になって議論を進めておりました。
他の分科会に比べると参加者が少なくはなってしまいましたが、
その分、フロアの皆さんが直面している課題や子どもたちへの対応、
保護者対応などを具体的に話し合い、解決案をじっくりと探ることができていました。
参加者が少なかったことは残念ですが、それが幸いして、
5つの分科会の中でもっとも濃密な分科会であったように思われます。

  

第5分科会(特別支援学級・特別支援学校・通級指導教室)
「専門性を生かした指導」には、たくさんの方にご参加いただきました。
この分科会の魅力は、かつての教員と生徒、そしてその保護者が
ともに提案者として発表をして下さったことにあるといえます。
特別支援に関する様々な学会、研究会があり、
実践報告や事例発表を行うことはありますが、その本人並びに保護者が、
当時の思いや状況を話して下さることは 少ないと思います。
まして、当時の教員と共に発表をするということは、
それぞれに十分な信頼関係がなければ起こり得ないことです。
第5分科会では、提案者の皆様がスクラムを組んで、
力強く発表されていたことが とても印象的でありました。

  

今回の研究セミナーにはたくさんの方々にお越しいただき、
学びの多い研究セミナーになりました。
その分、保育・教育現場でたくさんの方々が指導のあり方に関して
悩み、考え、実践されていることを痛感させられました。
大学教員としては、今後も現場から学び、研究し、
その成果を現場の先生方に還元していかなければならいことを
改めて実感いたしました。

来年、再来年と、より一層内容の深い研究セミナーになっていくよう
努めていきたいと思っておりますので、
皆様には今後も是非ご参加いただければと存じます。

最後に、本研究セミナーにご協力くださった方々、
指導助言をいただいた先生方に厚く御礼申し上げます。

こども学科 助教 浅井 広

第4回「特別支援教育」研究セミナーを開催しました

2014.10.30

  • LINE
  • Twitter
  • Facebook