2017
11.22
「座禅」と「田舎教師」(子ども大学はにゅう3日目)
「子ども大学はにゅう」が11月18日(土)に開かれました。
今回は羽生駅からほど近い建福寺での講義です。
非常に冷え込む朝でしたが、子どもたちも元気な姿で現れます。
このような日は「お寺の本堂は寒く、床は冷たく、たいへんだね」と
話しながら、子ども大学のみんなは本堂に向かいました。
ところが、本堂は暖められ、床暖房に子ども達も大喜びです。
ご住職のお心遣いに心より感謝を申しあげます。
今回は「座禅」と「田舎教師」について学びます。
「座禅」では、まず「禅」とは何か、「禅宗」とは、についてお話いただきました。
先ずは禅問答からです。
ご住職の安野先生からみんなの椅子を指さして「それは何ですか?」との質問。
みんなは「椅子???」と自信なさそうに答えています。
「椅子?というものはどうして椅子なのか。」
ご住職はその椅子にあがって「こうしたら?」。
その椅子に向かって座ってモノを書く真似をして「こうしたら?」。
みんなは「踏み台」や「机」と答えます。
ご住職は説明してくださいました「踏み台にもなるし、机にもなるし、
はたまた凶器にもなりますね。」
「それでは石と岩の違いは?」
「小さいのが石で、大きいのが岩です」とみんな・・・。
「大きいって?小さいって?どれくらい?」とご住職。
みんなが考えた後に、国語辞典にかかれている説明をしてくださいましたが、
これでも十分には理解できません。
「このように、『それ』を『それ』たらしめるものとは何か。
この人は嫌だ、良い人などと、何をもって判断しているのか」
という説明に、子どもたちも頭の中をフル回転させながら興味津々の顔つき。
次は「田舎教師」の物語について学びました。
これは明治42年に田山花袋によって書かれた小説で、
作中に登場する林清三は実在した小林秀三です。
この話は建福寺に主人公(清三)を下宿させていたという実話を元に書かれており、
ありのままに表現された、のどかな田舎風景とともに展開されていく。
最後にこの小林秀三のお墓を見て、資料館を見学。
「禅」を学び、文学への関心を深めるといった、
心を豊かにする一日となったようです。
建福寺の安野先生、ほんとうにありがとうございました。
子ども大学担当 小澤俊太郎(音楽)