2012
11.15
みんなで考えよう!図書館の防災
埼玉県大学・短期大学図書館協議会(SALA)の平成24年度の研修会が、11月14日(水)、文教大学越谷校舎で開催されました。
今回の研修会のテーマについて、昨年の3月11日に発生した東日本大震災以来、全国的に震災や火災などへの防災への意識が高まり、大学図書館としても何をなすべきか話題に上がり、より実践的な研修内容となりました。
会場では、防災マニュアルやグッズなどを展示し、各大学でどのような対策を講じているのか紹介し、図書館のみならず、大学全体での防災を考える良い機会でした。
メインとなる講演会では、最初に早稲田大学會津八一記念博物館の尾崎健夫先生による、「キャンパスファシリティマネジメントとBCP-大学の事業継続計画の考え方-」と題した講演がありました。大学では、施設や設備を充実させていくなかで、建物の耐震性や防災への対策を踏まえた継続性のある事業として計画する必要があると説かれ、本学でのキャンパス整備についても考えさせられる内容でした。
次に、十文字学園女子大学21世紀教育創生部の石川敬史先生による、「『みんなで考える図書館の地震対策』を読む・考える・行う」の講演と、それを基にした研修参加者でのグループワークが行われました。『みんなで考える図書館の地震対策』は、東日本大震災を経て、日本図書館協会が防災対応のためのマニュアル作成の手引き書として刊行したものです。講演とグループワークでは、この図書をヒントに実際の災害を想定して、どのように行動し即応できるかを考させる参加型研修となりました。
防災への考え方について、各大学での実情を意見交換することで、様々なアイデアを学ぶことができ、本学のような小規模な短期大学であっても、図書館のみにとどまらず大学全体で具体的な対応を考えていかなければならないことを痛感させられました。今回の研修で身に付けたことの“振り返り”を行い、危機意識を持ち、すぐにでも実行に移したいと考えています。
図書館・情報係長 中村 周