正月飾り「門松」づくり体験

今年もあとわずかとなりました。

12月13日頃、正月の準備をはじめる「正月事始め」の習わしがありますが、本学では正面玄関に学生と教職員が一緒に制作に取り組んだ正月飾り「門松」を設置しました。

 

この門松づくりに主に取り組んだのは、「こども学」(担当教員:久米 隼)を受講する1年生のみなさんです。

こども学の授業では、年中行事から「伝統」「文化」などにも触れ、こどもへの理解を深めるとともに、実際に保育で取り入れたい内容を実践的に学ぶ機会を設けています。

 

「正月」は、新年のはじめとなる年中行事ですが、講義で正月や正月の遊びなどを学んだあと、竹や黒松、南天、葉牡丹など、できる限り自然の素材を用いて、それぞれに込められた意味などを説明しながら制作しました。

 

実際の保育等では、身近なトイレットペーパーの芯といった素材を用いて制作することも多い正月飾りですが、本授業ではあえて「本物」になるべく近いものをつくることで、新年を慶び、楽しむこどもの気持ちや、その表現の仕方などを思考し、保育者としてどのように年中行事に取り組むのかを実践的に学びました。

以下に学生のメッセージをご紹介します。

 

今回の授業では、人生ではじめて門松を作りました。

竹を削ることなど難しいところもありましたがクラスの皆と協力して取り組むことができました。

今までは祖母の家に飾ってあるのを見るだけでしたが実際に授業でつくって、門松の竹は長さが7:5:3となるようにすることで、こどもの成長を祝う「七五三」にも通じる意味が関連付けられていていることを知り、保育者になったら、こどもに伝えたいと思いました。

また、門松をつくるにあたっては、黒松の葉が尖っていることや、竹でもケガをすることもあるため、保育者として、準備をしっかりと行うことの大切だと学びました。

特にこどもと一緒に作る際は、こどもにも軍手などの用意が必要なため、保護者とのコミュニケーションが大事だということを、改めて実感しました。

(1年 斉藤凜華)

 

今日は門松をつくりました。

私の家では門松含めちゃんとしたお正月飾りを飾っていないので、今回はじめて本物に触れました。このような機会はなかなかないし、竹を切るところから、実際にみんなで作ることができて、貴重な経験になりました。

保育の現場でも、子どもがトイレットペーパーなど簡単なもので門松などを作ることもあると思います。保育者になった際には、その時は今回の経験を生かし、しっかりと「本物はこんな感じなんだよ」ということも含めて説明しながら取り組みたいです。

(1年 森泉妃菜)

 

今回の制作にあたっては、本学の教職員と学生が協力して取り組みました。

正月を迎えるために、気持ちを同じに活動する中でうまれるコミュニケーション。完成した際の達成感や、ともに頑張ったことによる一体感などは、「門松づくり」を通して得られた、大切なことのひとつです。

「師走」の12月は忙しなさや慌ただしさを表すことも多いと思います。

あまり知られてはいませんが、月がかわれば、新春であることから別の表現では「春待月(はるまちづき)」とも呼ばれています。

みなさまにとって、幸多き一年であられますように。

良いお年をお迎えください。

 

「こども学」担当教員 久米 隼(こども学科助教)

正月飾り「門松」づくり体験

2022.12.20

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