~「ふるさと学」で羽生市の歴史に触れました~

郷土史研究家の掘越美恵子先生と間仁田勝先生をお招きし、「ふるさと学(藤田学長担当)」で6月21日(金)に、本学の所在地である羽生市の伝承や地名の由来などについてご講演いただきました。

前半は、羽生に伝わる昔話を採話した「羽生昔がたり」を編纂する活動を長年に渡り続けてこられた掘越先生のお話を伺いました。

「むかーしむかし、といってもヘラジカ達がいた頃の大昔ではなく、およそ260年くらい前のお話です。
一人のお坊さんが本川俣村にやってきました。
もう、夕暮れどきでした。
夕暮れ時といえば、どこのお家からも夕食の支度をするための煙が上がっているものでしたが、
それもなく、赤ちゃんが泣く声すらしない…一体ここはどういう村なのかと首をかしげながらお坊さんは一軒の家を訪ねてみました」
とはじまった、身振り手振りを交えた掘越先生の昔がたりに会場全体が一気に引き込まれていきました。

平成最後の年に羽生市指定文化財に認定された「まわり地蔵」のお話です。

掘越先生自身が、まわり地蔵の首の中からお地蔵さまを作るために寄付してくれた方々の名前や、作った理由が書かれた文書を発見したエピソードも伺うことができました。

最後に羽生に伝わる遊びうたお手玉歌「アレ見さい」を披露して下さり、「遊びのなか、歌のなかにも、その土地独特の文化やその時代の流行が取り込まれている。
皆さんが幼稚園や保育所で先生として子どもたちと関わる時に、新しい歌のほかに、このような昔から伝わる歌を教えてあげることは素晴らしいことだと思います。
みなさんはこれからです、頑張ってください。」とお話くださいました。

後半は、羽生市文化財保護審議委員を勤めらている、間仁田先生より、「地名のおはなし」として、地名の雑学、羽生市各所の地形や地名の由来などを学びました。
なかでも利根川の氾濫や治水が羽生の歴史や地名に大きくかかわり、郷土を育むものであったことがわかりました。

間仁田先生のお話を伺っていると、実際にその場所を訪れ、自分の目で見てみたいと感じられます。
郷土の地名ひとつひとつに由来があり、それを調べると土地の歴史を知ることができるという面白さに気づかせていただきました。

縁あって、埼玉純真短期大学で保育を学ぶ純真生のみなさんが、羽生市について知ることのできる、とても有意義な時間となりました。
また、好奇心をもって物事をみることの大切さも学べたのではないでしょうか。
この講義での学びを保育の現場で活かせるよう、心に留めておいてほしいと願います。

※「羽生昔がたり」全26巻
「羽生おばあちゃんのお茶うけ話」全5巻 (いずれも、羽生市役所秘書広報課発行)は、埼玉純真短期大学図書館で所蔵しています。

今回、掘越先生、間仁田先生がお話して下さったこともふり返ることができます。
是非、手に取ってみてください。

 

~「ふるさと学」で羽生市の歴史に触れました~

2019.06.26

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