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優しさとハーモニーの大切さを学びました「子ども大学(10月19日)」 

生憎の曇り空となってしまいましたが、本日、平成25年度2日目の「「子ども大学」」が開催されました。学内では純真祭が行われる中、「子ども大学」の学生たちは「「角帽作り」」や「障がいについて」の講義、「音楽」の講義を受講しました。

まずは「角帽作り」。準備してもらった材料を切ったり貼ったり頭に当ててみたりして、自分たちで、卒業式で使用する角帽を作ります。自分の頭に紙を当てて、寸法を測るのは難しいですね。「これくらいかな?ちょっと大きいかな?小さいかな?」改めて自分の頭を測ってみると、「僕の頭ってこんなに大きかったんだ」と新たな発見もありました。 しかし、寸法さえ測ってしまえばさすが小学生、ハサミやノリはお手の物。一度説明を聞けば、すいすいと作っていくことができました。卒業式で使用する角帽はやはり格好良く作りたいですよね。学生たちは、サポートしてくれた大学生のお姉さんたちも羨ましがるような角帽を、丁寧に一生懸命作りました。

次は伊藤先生の講義。「いつも見かける優しい先生だけど何の授業をするの?」講義が始まるまで学生たちの頭の中はハテナで一杯でした。 伊藤先生がまず見せてくれたのは『勇気』という題名の絵本。一言で「勇気」と言っても沢山の「勇気」があることを教えてくれる絵本です。高いところから飛び降りるのも勇気、大きなことに挑戦することも勇気、お友達に「ごめんね」というのも勇気、世の中にはいろいろな勇気があります。

そして私たちが当たり前のようにしている「歩くこと」それも目の不自由な方にとっては「勇気」がいることなのかもしれません。ということで、実際に学生たちも目隠しをして教室内を歩いてみました。まずはトライアングルを使って、音だけを頼りに教室の端まで歩いてみます。こうした経験はなかなかありませんから、学生たちも不安そうに少しずつ歩を進めていきます。学生たちは緊張感で一杯です。無事に端までたどり着くと「フーッ」と安堵の表情を浮かべていました。次はトライアングルも使わず、何にも頼らずに歩いてみます。先ほど以上に慎重になりながら歩を進めます。人や物にぶつからないか、転ばないか、不安は一層積もります。時間をかけながらゆっくりと進み、教室の端にいた大人の合図で目隠しを外すと、意外や意外ずいぶんと右に寄っていました。真っ直ぐ歩いてきたはずなのに思っていた場所とは随分違ったところに着いてしまったようです。目隠しをすると、真っ直ぐ歩くことも難しくなるのですね。

では、目が不自由な人はどのようにして歩いているのでしょうか?ということで伊藤先生が取り出したのは白杖という白い杖。次は目隠しをしながらこれを使って歩いてみます。せっかくなので、教室と廊下を使って少し長い距離を歩いてみました。お友達とペアになって、一人は歩行を、もう一人は声で誘導をします。「もう少し右だよ、あっ行き過ぎ!」、「Uターンするから気を付けてね、もう少しゆっくり歩かないと前の人にぶつかっちゃうよ~」と誘導する側は大慌て。

一方、歩行者も「左ってどれくらい?前に何もない?」、「杖が何かに当たったけど、何にぶつかったの!?」とドキドキの体験でした。全員が歩き終えたところで伊藤先生が正しい誘導の仕方を教えてくださいました。

誘導者は歩行者の利き手とは逆側に立ち、歩行者に肩をつかんでもらいながら誘導します。そして、障害物を避けたり、方向を変えたりするときは、立ち止まって「段差があります」、「右に曲がります」と先に伝えると安心して歩くことができるそうです。また、伊藤先生はこうした目が不自由な方に起こった残念な事故についても教えてくださいました。

世の中には「歩くことも勇気」がいる人がたくさんいる、だから私たちは手助け出来ることを増やし、支えあいながら生きていかなければならないのです。大切なことを教えてもらった講義でした。本日最後の講義は「音楽」です。音楽といっても色々とある中で、本日はコーラスの講義を受講しました。本学の高野先生の指導の下、学生全員でハーモニーを奏でました。まずは準備体操。歌を歌う時は全身を使って歌うため、準備体操をして大きな声が出るように全身をほぐすそうです。準備体操が終わると、4パートに分かれて「ア~~~」と発声練習を兼ねた挨拶の歌を歌いましたが、始めは緊張や恥ずかしさがあって、学生たちもあまり声が出ていませんでした。しかし、高野先生は見越していたかのように「このハーモニーが最後はどうなるかなぁ」と学生たちに問いかけ、次の曲「ほたるこい」に移ります。 楽譜を見ながら、パートごとに「ほたるこい」の練習をすると、学生たちの声も段々と大きく響き渡っていきました。特に女の子は歌を歌うことが好きなのでしょうね、しっかりと楽譜を見ながらそれぞれのパートを練習していました。

練習が一段落着くとさっそく合わせて歌ってみます。純真のお姉さんたちも歌ってくれ、みんなで歌ってみると、初めてにもかかわらずピタッと声が揃いました。練習時間も然程なかったのに、これだけの合唱ができることに私は驚きました。普段の小学校の音楽で慣れているのでしょうか?このブログを読まれている皆さんにも是非聞いていただきたかったです。声も段々と出るようになり、綺麗なハーモニーを奏でられるようになったところで、一層音楽が楽しくなるように高野先生が取り出したのは、果物の形をしたマラカスでした。リンゴやバナナ、イチゴなどの形をしたマラカスを、学生たちは思い思いに2つ選びシャカシャカと音を鳴らして楽しみます。ちなみに、不人気だったのはゴーヤと焼トウモロコシでした。

今度はそのマラカスも使ってハーモニーを奏でていきます。曲名は「カエルのケロケロ合唱団」、「カエルの歌」と言った方がお馴染みですかね。これも5パートに分かれて練習してから合わせました。合唱って面白いですね、メインパートを歌う学生の他に「クヮ、クヮ」と歌うだけのパートや「ケロ、カエル」と歌い続けるパートなどもあるんです。5パート目は「ケロ、ケロ、クヮ、クヮ」を16回復唱するんですよ、学生たちの中には指を折って数えながら歌っている子もいましたが、途中で分からなくなってしまいますよね。しかし、合わせて歌ってみると綺麗に聞こえるから不思議です。「ケロ、カエル」や「クヮ、クヮ」もしっかりとハーモニーの一部になっていました。 
                       こども大学
そして、お待ちかねのマラカスも使っての合唱。自分たちが歌う時にマラカスを「シャッ、シャッ」と鳴らします。「カエルの~」と歌いながらマラカスを「シャッ、シャッ」と鳴らすと、先ほどとはまた違った合唱になり、子どもたちの顔も一層明るくなったように感じました。楽しくなってくると、始めにあった緊張や恥ずかしさも薄れ、笑顔な明るい声になっていきました。最後に、最初に行った挨拶の歌をみんなでもう一度歌ってみると、最初とは異なり「ハ~~~~ァ」という声も明るく大きくなっていました。高野先生が学生たちに問いかけたように、最後は素敵な歌声になっていましたね。みんなでハーモニーを奏でるということがとても楽しく、かつ明るい気持ちにしてくれることを教えてくださった講義でした。

次回の「子ども大学」はどのような講義が組まれているのでしょう?楽しみですね。大学には色々な専門分野で活躍する教員がいます。そうした教員が、学生さんに合わせた講義内容を考え、大切なことを教えてくださいます。学生のみなさんが来学してくださることを私たち教員は楽しみにしていますので、次回も元気な姿でいらしてくださいね。

                                    こども大学

そして、「子ども大学」を通して沢山の事を学び、みなさんの成長に役立てて下さい。

こども学科 助教 浅井 広

優しさとハーモニーの大切さを学びました「子ども大学(10月19日)」 

2013.10.22

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