今日の心がけ~職員のスピーチ~

卒業証書が入場券

2019.11.18

40代のAさんは、熊本県で中学校教員として教壇に立っています。
かつて行われた、あるロックコンサートが人生の転機になったと言います。

1990年夏、熊本県八代市で、ロックバンド「ハウンドドッグ」の大友康平氏のプロデュースによって、コンサートが開催されることになりました。

当時の教育委員会は、「チケット代が高い」「終演時間が遅い」「ロックを聴くと不良になる」などの理由から、中学生がコンサートに行くことを自粛するよう、地元中学校に通達しました。

しかし、「純粋に音楽を楽しみたい」「自分たちはまっすぐ生きている」と反発したAさんたち中学生は、2,000人近い署名を集める活動をしました。

中学生の活動に心を動かされた大友氏は、「卒業証書が入場券」「終演は夜7時」という条件を提示し、翌年3月に再度コンサートを行ないました。

自分たちの声を真摯に聴いてくれた大友氏に感動し、中学校教師を志したAさん。
「大人の論理を押し付けない」と肝に銘じて、生徒と向き合っています。

今日の心がけ◆若い世代の声に耳を傾けましょう
(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)

大人は経験から子供が悪いことに巻き込まれないように、先回りして道を作ってしまいますが、中学生は子供の部分と大人の部分が混在しており、成長段階です。
大人は見守ることに徹して、口を出さない我慢も必要だと思います。

この文中にある「大人の理論を押し付けない」とあるように、大人の圧力で押さえつけてしまうのは簡単ですが、子供が持っている良いものを潰してしまうことになりかねません。
その一方で厳しく言わないと躾にはならないと思うこともあり、このバランスはいつも難しいと感じています。

そのなかでも大人として自分のぶれない軸を持ち、ダメなものはダメとしながら、若い世代の声を聞きつつ、見守っていければと思います。

教務係 田口

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