今日の心がけ~職員のスピーチ~

大目に見る

2022.11.18

 4月は新しい出会いの時期です。新入社員の入社や、社内の異動で、新しい人間関係が始まります。
新たな環境に入る側、新たな人を迎える側、双方ともに、時間が経つにつれて、相手の様々な面が見えてくるものです。

 イギリスの神学者トーマス・フラーは「結婚前には両目を開けて見よ。結婚してからは片目を閉じよ」との言葉を遺しました。
 「結婚に限らず、物事を決めるときはしっかりと見極めること。そして、いったん踏み切ったならば、欠点や不備などが見えてきても、互いに大目に見ることで円滑な生活を送ることができる」という意味を示しています。

 このことは職場でも活かすことができるでしょう。
新たな環境に馴染めなかったり、理想とのギャップに意欲が低下している人は、先ず受け入れてみることです。
外部環境を変えようとするより、自分の見方を変えてみることです。

 また、迎える側の「大目に見る」目も大切でしょう。
見方を変えることで、互いにステップアップしていきたいものです。 
 
今日の心がけ:見方を変えてみましょう

 「大目に見る」という言葉は、例えば、上位の者が下位の者のはっちゃけに対し寛容な態度を取る場合にそう表現することがあります。

ただ、寛容ばかりではその下位の人の進展はありません。
それでよいのだと勘違いし、あぐらをかいてしまう場合が多いからです。

細胞中にそのような不活性細胞が増えたらどうなるか、それは組織壊滅、いわゆる壊死を起こす事態となってしまう想像に難(かたく)ありません。
この場合は、寛容だけではなく、指摘をし直させることが必要でしょう。

 さて、文中にあった聖賢の遺言(いごん)ですが、これは大変興味深くおもしろい言葉の数々でした。
おそらく本人の経験に基づくものであるに違いないでしょう。

ざっとの拾い読みでしたが、解釈も一筋縄にいかないような、こう考えたらこうではないか?的なものもあったので今後もっと読んでいきたいと思います。
 
以上
 
 出展(『職場の教養』:一般社団法人倫理研究所より)

進路支援担当 奥貫

現代社会で「大目に見る」ことができる組織は余力のある組織です。
アマゾンやツイッター社の大規模退職勧告を聴くとなおさらです。
新人だからと言って「大目にみてくれる」ことに甘えられる時代はすでに終わったと言えるでしょう。

日沖 健 氏(経営コンサルタント)のコラムの中にこのような一文がありました。
これだけ大規模な早期希望退職が行われるのは、経営者・人事部門から見て「会社にいて欲しくない」「いなくなってもまったく困らない」という社員が相当数いることを意味します。
「お荷物な社員は、意欲が低いのとリスクや責任を負いたくないという気持ちから、とにかく自分から動こうとはしません。
入社3年目くらいまでは許せても、ずっとその調子でいると会社にとってはお荷物です」(精密)
お荷物な社員に「自分自身を見つめ直せ」と自己変革を促すだけでなく、経営者も人事部門も自らの思考・行動を改める必要がありそうです。

確かに2045年を意識しはじめた現代は厳しい社会になってきています。
個人的な関係においては「大目に見る」ことは良いかもしれません。
しかし、社会では組織も個人も「大目に見られる」余裕はないことを認識すべきなのでしょうね。

2018年12月に経団連から出された「今後の採用と大学教育に関する提案」においても「学生に求める資質・能力(社会人の資質)」に次の事があげられている。
それらは、創造性、チャレンジ精神、行動力、責任感、論理的思考能力、コミュニケーション能力、忍耐力、協調性等である。
ここで見ても「大目に見る」ことは難しいように思われる。

卒業後ただちに保育者として子どもたちの保育・教育に携わる本学の学生にはこのことを伝えておきたいですね。
そのためにも学生サポートをする我々教職員から、そのようにしていきたいですね。

藤田

 

 

 

 

 

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