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秘書協会エッセイコンテスト おめでとう!!全国第2位

平成22年度日本秘書協会の主催する「学生エッセイコンテスト」において、本学こども学科こども学コース1年の菊池 愛さんが、全国第2位に入賞しました。今年は、「私が他人から言われて嬉しい言葉」という題で、全国の大学・短大・専門学校から、1192編もの応募がある中での受賞でした。
本学では、4年前から「日本語表現」の授業の一環として、1・2年生全員がコンテストに応募してきました。菊池さんの受賞は、4年前に佳作を受賞して以来の、快挙となりました。

菊池愛さんからのコメントです。よろしくお願いいたします。

このような素晴らしい賞をいただけたことを大変嬉しく思います。 私は現在26歳で、少し遠回りした短大生です。今回のエッセイは、少し遠回りした今だから書けたものであり、在学していたから出合えたコンテストでした。ひとつの経験にすぎなかったものを形として残せた事、そして私が受け取ったこの巡り合わせを有難く思います。 今の学べる環境や支えてくれる人達に感謝し、これからも頑張っていきたいと思います。

こども学科こども学コース1年 ・菊池 愛
(獨協埼玉高校出身)

わたしが優しさを感じたひと言

 「I’ll give you a hand.」

日本語では「手伝います」という意味の言葉だ。
わたしが以前オーストラリアに留学していたときのことだ。一年にも満たない現地での生活だったが、いざ帰国の準備をしてみると荷物の山、山、やま…。
ホームステイ先の車を借りて、一番近い郵便局へ荷物を持っていった。大きな段ボールをいくつも道端に出して、ひとつひとつ郵便局の中へと運んでいった。一人で奮闘していると、通りすがりのオーストラリア人男性が声をかけてくれた。

「大変だね! 手伝うよ!」

見知らぬ人であったが躊躇することはなかった。十カ月の現地での生活を通して、わたしはすでに知っていた。この国の人間は誰かが困っていれば必ず手を貸してくれるということを。彼らにとってはむしろ助けないほうが不自然で、困っている人がいれば助けるのが当然のことなのだ。 『そりゃ目の前で困っている人がいるのだから助けるでしょう』と。

わたしは高校生のとき電車通学で、毎日電車に乗っていた。
小さな子供連れのお母さんや、腰の曲がったおばあさんの大荷物は誰かに助けられるでもなく一人で運ばれていたし、眠りに落ちたサラリーマンがばら撒いた書類はすべて車内に放り出されたまま…そういう場面を幾度となく見てきた。
日本人を批判するわけではないのだが、オーストラリアではそういう場面より、譲り合う姿や誰かを助けてあげる姿のほうがよく見かけた気がする。日本人であるわたしは、彼らの優しさを『人が持つ当然のもの』と捉えることは出来ず、いつも感心していた。単純で常識的なことのようだが、日本でこれを自然なこととしてできる人はどのくらいいるだろうか。

語るのは簡単なのだが、実際に行動するというのは私たちにとっては少々勇気のいることである。そして多少なりとも自分の時間を割かれ、体力だって使うかもしれない。しかし、彼らはそういったことを頭の片隅で考えるわけでもなく、むしろ本能に近い感覚で行動できるのだ。彼らは他人の目を気にすることや、名誉を手に入れたいという気持ちよりも、他人を思いやる優しさを多く持っているのだと思ってしまう。

ひとりでいくつもの段ボールを運んでいた私に見ず知らずの人がかけてくれた言葉は、その状況にいた私にとって本当に有難いものだった。彼の優しさに心から感謝した。そして、なんとも言えない温かい気持ちになった。

その数日後、私は日本に帰国した。
帰国する際に利用した現地の空港で、ある親子連れの横を通った。荷物を沢山抱えたお母さんと、お母さんに負ぶわれた赤ちゃん、そして、3歳くらいの女の子。お母さんは大きいほうの娘に荷物を運ぶよう言っていたのだが、その荷物は3歳の女の子には多少大きかった。出来ないと言って泣きそうな女の子と、荷物を両腕に抱えて困っているお母さん。わたしは
「I’ll give you a hand.」
と言って、彼らを手伝った。
わたしは郵便局の前でそう言われたときのように、温かい気持ちになった。

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